自分の名前で食っていく「人類2.0」 藤原和博とスーパーIT灘高生が考える(下)
※ 対談(上)はこちら:必ず食える「1%の人」になる方法
※ 対談(中)はこちら:東大はもう”オワコン”なのか?
この先10年で「核になるもの」を見つけられるか
藤原: Tehu君がビビッとひかれるヤツの共通点はある?
Tehu: 技術好きで、技術で飯を食っているんだけども、技術に対して神話的なものは感じていない人。客観的な目線から技術を見て、それをやっているという人たちが多いですね。
技術だけじゃなくて、デザイナーの人でもそうです。デザインで何もかも解決できると思っていないんだけど、デザインをやっているみたいな人。そういうところに人間味を感じるし、実際、ボクもそういうものだと思っています。
藤原: Tehu君がこれからやろうとしていることで、もう少し上の年代でモデルになるような人はいる? 「この人のつくるモノ、カッコいい」とか。
Tehu: デジタル演出の真鍋大渡さん、川田十夢さんが憧れです。もっと上だと、秋元康さん。あのエコシステムをつくっちゃうっていうのがすごい。それからスティーブ・ジョブズ。ジョブズはお客さんの隠れた需要を見つけるのがうまかった。
藤原: マーケティング調査をしない、自分の感性を信じると。
Tehu: はい。でも相手を見失っているように見えて、一番相手を見ている人だと思います。ボクは相手を意識することが一番大事だと思っているんです。ボクがつくるものは相手がいないとどうしようもない。芸術家じゃなくてデザイナーなので、自己表現はしない。あくまで相手に向かって発信する。
藤原: 顧客が前提だというわけね。
Tehu: そうです。それを深くやっていきたいです。