同僚女性を失望させる、3つの「オトコの口癖」 「悪意はなかった」は言い訳にならない

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頑張る女性から会社のグチを聞いた後、ボクがお伝えすることはだいたい決まっています。ひょっとすると恋愛相談で彼氏のグチを聞いた後と同じかもしれません。それは、「さっさともっといい会社に転職したほうがいいですよ」。恋愛相談での「そんなヤツ、さっさと別れちゃいなよ」のお仕事版です。会社のことをグチる女性は、頑張っているだけにスキルも行動力もネットワークを作る力も高い。女性が働きやすい会社が増えてきたこのご時世に、いまだ変化できないオトコ企業にいて改善を待つのは時間がもったいない、とお伝えしています。

女性をグチらせるオトコの口癖を裏返すと、頑張る女性の3つの特徴が見えてきます。

①  会社の常識と違うことを考える

②  組織の枠を越えて行動する

③  マネジメントから支持を得る

経営論やイノベーション論には、この3つの特徴を生かしたメソッドがあります。会社のこれまでの常識とは違うイノベーションを起こすために、組織を越えたチームを作って、社長の支持のもとで特別なプロジェクトを遂行すること。通称「スカンクワーク」と呼ばれます。頑張る女性の行動をうかがうと、やっていることはまさに会社にとって新しいコトを生み出す「スカンクワーク」です。頑張る女性たちにそうお伝えすると、表情が急激に明るくなって「テンションがアガります!」と元気を取り戻してくれます。

オトコ社会の常識や枠にハマらない女性の思考やネットワーク力は、固定化したオトコ社会の変革をもたらすものだ。そう認識しているかどうかが、頑張る女性をグチらせるかアゲさせるかの分岐点のようです。

オトコ社会を変えるヒントは歴史上の革命にある

女性がオトコ社会という旧体制を変革するにあたっては、歴史上の革命からも学べる点があります。革命には暴力による革命と暴力を使わない平和的な革命がありますが、歴史上の「革命」の成功/失敗の統計をとると、平和的な革命のほうが、成功率が圧倒的に高いそうです(Erica Chenoweth and Maria J. Stephan 2012)。

また、平和的革命の成功例から、「小さな抵抗」を継続することで革命を起こす勇気とつながりが促進されることがわかっています。「小さな抵抗」は、小さなルールを破ったり、現状を面白おかしく風刺したりすることでいいそうです。

ちなみにボクがこれまで見てきた、グチる頑張る女性を励ますのがうまい男性たちにも、ある共通点がありました。グチの対象になっている偉い男性社員のことを、「あんなアホ、放っとけ!」と一蹴し、面白おかしく悪口を言うんです。女性のグチ対象をいっしょに嘲笑して「小さな抵抗」を共有することで、女性を勇気づけていたんだなぁと後になって気づかされました。

いまだにオトコ優位がはびこる職場は、女性には「オトコ独裁社会」に見えているのかもしれません。職場で頑張って目立つ女性がいたら、応援していますと一声かけるだけでも彼女たちは勇気づけられると思います。

タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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