プロが伝授!「速く走る方法は2つしかない」 走りのエキスパートが夢の「かけっこ」対談
秋本:いかに速く走るかを考えるだけでなく、ピッチャー、キャッチャーの配球や動きにも気を配る。その「考える力」があったからこそ、2011年から15年という5年間にわたって32回連続で盗塁に成功することができたんですね。本多さんや川﨑さんのような先輩がいる環境も大きいと思いました。
福田:そうですね。僕がプロになった時、監督が秋山(幸二)さんでヘッドコーチが大石大二郎さん(元盗塁王)でした。秋山さん、大石さん、そして現在の一軍内野守備走塁コーチ、鳥越裕介さんが「アウトになってもいいから、思い切って走れ」と背中を押してくれたから、今の自分があると思っています。
速く走る方法は2つしかない
秋本:盗塁を含めて、福田さんの足の速さを裏付けるもう1つのキーワードは「楽に走る」という言葉です。僕はJリーグの選手もプロ野球選手も指導していますが、共通しているが、一生懸命に頑張ることで速く走ることができると思っている人が多いことです。
福田:そうなんですか。
秋本:はい。正しいポジションで接地すると、力がうまく地面に伝わります。地面からの反発力を利用して走るので、頑張ろうと力んでも意味がない。むしろ、力むと体が緊張して速く走ることができません。リラックスした状態で正しいフォームを保つことが重要なのですが、野球もサッカーも大半の選手はとにかく一生懸命走ることに意識を使っているので、福田さんが「楽に走る」ことを意識していたというのはすごいことです。
福田:ありがとございます。でも、できることなら一塁から二塁まで3秒以下で走りたいんですよ。自分のフォームを見た時に、盗塁がうまくて速い選手はババババッと足の回転が速いんだけど、自分は大股だなとか、腕を横に振ってるなとか、気になります。
秋本:速く走る方法は2つしかありません。足の回転を速くするか、1歩の歩幅を広げるか。野球選手の場合、とにかく回転数を上げようとして手と足のタイミングが合ってない選手が多いんです。それが力みにつながって、一、二塁間の短距離でも減速が始まる選手もいます。福田さんのフォームは美しいし、大股で走るのはいいことだと思いますが、確かに腕の振り方が気になりますね。そこを修正すれば3秒を切るのも可能だと思いますよ。
福田:本当ですか! あまり上半身を意識することがなかったので勉強になりますね。
(後編は10日に配信します。お楽しみに!)
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