仰る通り、完璧です、流石です、には共通点があります。3つともオトコが言われて嬉しい褒め言葉ということです。オトコは自分の能力や成果物、富と勲章など自分の力を承認してほしい生き物。具体的な記述は無用。ざっくりとした「アナタってスゴい」的褒め言葉で自分の力を褒められるを喜ぶ傾向にあります。
ところが、女性は自分の力や結果を褒められてもあまり嬉しくない。むしろ自分の気遣いや工夫などプロセスを具体的に褒めて欲しい生き物。「アナタってスゴい」というような褒め言葉を女性が受けると、「私のどこをいいと思っているの?ウソじゃないの?」と褒め言葉の無差別攻撃を受けているのでは?と感じてしまいがちです。
それでは女性の心に刺さる褒め方とは?まず、「オレってスゴい」というオトコのニーズを満たすワードは禁句。「私はこれでいいんだ」という自己肯定ニーズを満たすことが最大の使命です。ボクが女性と個人コンサルする時に心がけている「褒めワード」は次の3つです。
① 点と点を結ぶ
今の姿や能力を褒めることはせず、いくつか過去の出来事たちを挙げて、共通する「いいこと」を褒める。「先月のチームの打ち合わせでみんながモメた時も、今回の会議でも、率先してみんなに話しかけて話しやすい空気を作ってくれますよね」「学生時代の時も、今も、〜という価値観は共通しているんですね」と過去を褒める。女性は「そうか、私のこれまでは、これでよかったんだ」と自己肯定できるし、具体的なフィードバックから「あ、見てくれていたんだ!」と喜びを感じてくれます。
② 変化を褒める
個人コンサルを繰り返し受けてくださる女性には、ビジュアル、ファッション、表情、姿勢、発言や仕事などなんでも、前回から変わったことに気づいて「〜が変わったんですね、いいですね」とフィードバックする。髪型や洋服、ネイルでもいいんです。仕事では「前はちょっと自信なさそうに話してましたけど、今は目力がありますね」「資料の作り方がすっきりしてきましたよね」と変化を伝える。具体的な変化を実感すると自己肯定感が高まり、自分を見てくれたという喜びも高まります。
③ 成果物にはマジになる
女性が作る成果物を手放しで「最高!」とは褒めない。彼女たちが表現したいことを確認して、もっといいものを目指してレビューし、さらなる改善点を考える。この時はボクも目つきがマジのコンサルタントモードになります(笑)。女性は自分の過去や自分自身への肯定欲求はありますが、成果物にはその欲求は薄いようです。オトコは成果物に指摘をされると自分の能力にケチをつけられたと思いがち。でも女性は信頼する人であればツッコミを入れられても割と平気。むしろ気づきをくれることに喜びを感じてくれます。
ポイントは過去の出来事を引用すること
女性に喜ばれる褒め言葉には、過去の出来事を引用することがポイント。女性の発言や仕事ぶりを観察し、記憶する、覚えるのが難しければメモ等で記録する。そんなマメな過去の出来事管理が必要になってきます。それに気づいて以降、500回を超える女性との個人コンサル内容は全てデータベース化していつでも振り返りができるようにしています。
オトコはオレってスゴい!と感じられる能力や成果――サクセスを褒められるのが嬉しい。オンナは、私はこれでいい、と感じられる出来事や変化――プロセスを褒められると嬉しい。オンナとオトコの褒められツボの違いを理解することが、褒め上手の第一歩かもしれません。
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