さすが世界トップ層?上から目線の学生たち 米国トップスクールの教員はどんな「教育」をしているか?(後編)

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恐怖! 学生からの自由コメント

授業評価は日本でも広がってきているようなので、やり方は重なるところも多いだろうが説明すると、各学生がいろいろな項目(教師にやる気があったか、ちゃんと自分が教えている内容を理解していたか、明快な説明をしたかどうか、授業時間外でも学生のために時間をとったか、などなど)に5段階評価をつける。

そして、ごくたまにだけれども、点数が極端に低いとクビを切られたりする危険性がある(ただし、「テニュア」と呼ばれる無期雇用権を取得した後は原則クビにならない)。

そうでなくても授業評価は公式な書類として残って、たとえば任期つきのポジションからのテニュア昇進審査や、ほかの大学に移籍する際の評価に使われるので、教員にとってはけっこう怖い。

(ちなみに、僕が日本で大学生をしていた頃は学生による非公式の評定があった。だが、それはあくまで学生が自主的にやっていたことで、教員に対する拘束力はなかったはずだ)

しかし個人的には、最も怖いのは「自由コメント欄」だ。僕はどちらかというと学生の評価が高いほうなのだけど(ということがわかるのは、授業評価をもらったときに、ほかの授業の平均も一緒に教えられるのだ)、コメント欄にはときどき、身の毛もよだつことが書いてある。

 

著者撮影:そうそう、授業と言えば、自分の大学の外でも時々特別授業をやることがある。右は今年の6月に行ったイギリス・ヨーク大学のサマースクールのポスター。左は同時開催の学会
次ページいくらなんでも、そこまで言わなくてもいいじゃないか……
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