ただ、「自分目線」男性の場合は、次の3ステップになってしまいます。
(1) 課題:「〜が無い」
情報をフレームワークに整理し、足りない部分を見つけて「〜が無いのが課題」と定義。相手から見たら、「そんなの前から知ってる」という新鮮みのない問題提起。
(2) 仮説:「〜が無い」の裏返し
無い部分を補う、弱点や不足の埋め合わせを打ち手と考える。相手には「課題を裏返しただけ」にしか見えない。
(3)「絵に描いた餅」
検証が自分目線で描いた机上の空論。相手は「出来る気がしない」と思ってしまう。
彼らの問題解決は、一見テストの模範解答のように綺麗に整理されています。でも、自分が知っていることをまとめただけで、「で、具体的にどうしたらいいの?」が伝わらず女性上司の表情が曇ってしまう。自分は優秀と思い込む自分目線型ほど、この手のなんちゃって問題解決が多いのです。
相手が何に困っているのか、から考える
一方、「相手目線」の場合は、問題解決に一番ダイジなことを取り入れた、全く違う3ステップを踏みます。
(1) 課題:「相手が困っていること」
〇〇さんは何を目指しているのか、何で困ってるのか?ととにかく相手目線で考える。目指すことの実現、困っていることの解決のために何とかしなくてはいけないと考える。
(2)仮説:「一発逆転の策」
何とかしなくちゃいけない課題は、大抵難題。フツーのやり方では解消できない。何か別のやり方で逆転する方法として仮説を考える。
(3)検証:「試しにやってみる」
試しに1件、1カ月。まずはほんの一部を対象に、一発逆転の仮説を検証する「お試し計画」を立てる。目の前の小さな1つが対象なので、相手は検証タスクのイメージが湧きやすい。
自分目線タイプは、「自分が問題解決できる」ことに関心が向かいがち。問題解決のノウハウを勉強して、事象の整理や机上のプランニングをやってみますが、相手の心に響きません。問題解決に必要なのは「〇〇さんの問題を解決するために何ができるか」に関心を持つこと。相手目線タイプは問題解決に最もダイジな思考が自然にできる。相手への貢献を重視する女性上司がどちらに仕事を任せたいかは明らかです。
日本男子は、女性上司と仕事する経験が不足しているので、女性上司からのフィードバックや評価が自分の想定と異なると「合わない!嫌われてる!」と極端に捉えがち。母親に構ってもらえないと拗ねる、子どもの「かまってちゃん病」に似ています。女性上司からのつれない態度は、働くオトコとして相手目線思考の癖をつけて一皮むけるためのきっかけになるかもしれません。
もう1回、おでこに「3」を書いてみましょう。
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