太陽嵐が、金融マーケットをリセットする日 アメリカは1999年から「Xデー」に向け、準備済み

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日米欧は「金融新秩序」へ?

しかも、事は彼らの議論のように一国単位の話ではないのだ。そうしたわが国の「日常的な経済評論界」における現状を脇に追いやりつつ、私が読者にぜひしてもらいたいことがひとつだけある。それは「仮にあなたが世界のリーダーであるならば、この太陽嵐という“人智を超えた”究極の事態を迎えるかもしれないときに、とりわけマーケットで何を画策するか」という点である。

そう考えたときの答えはただひとつ。「量的緩和によってマネーの量が膨れに膨れ上がったものの、何ら解決されない金融メルトダウンを最終的に決着させること」である。アメリカのオバマ大統領であれば、天文学的な量となった連邦レヴェルでの公的債務をなきものとし、あわせて量的緩和(QE)をやめるだけではなく、まったく新しい通貨、そして経済体制への移行を宣言するはずだ。

あるいはドイツのメルケル首相であれば、このままでは永続的に膨らむ債務を抱えたギリシアなど南欧諸国との関係を、これを機に断ち切り、同時に「ユーロ」をやめ、まったく新しい通貨、通貨圏の創造へと突進し始めるはずだ。

そしてわが国の安倍晋三総理大臣であれば、公然とデフォルト宣言をするまでもなく、莫大な財政赤字を帳消しとし、他方で何らかの秘策を打ち出すことで、米欧との比較でわが国が優位であることを示し、一気に世界史の正面へと躍り出ようとするはずだ。

だが、事はそう簡単には進まない。「太陽嵐」が吹きすさぶそのタイミング(今年9~11月、ないし12月)で、ありとあらゆるリスクが「同時多発的」に炸裂するのであるから。それでは最後に、いったい、その中で誰が生き残るのか。――世界史のエンドゲームはもう始まっているのだ。

IISIA代表・原田武夫氏の最新刊をお読みになりたい方は、大好評の最新刊『インテリジェンスのプロが書く日本経済復活のシナリオ――「金融立国」という選択肢』をお読み下さい。

また、話を直接お聴きになりたい方は『それでも「日本バブル」は終わらない』(9月11日徳間書店から刊行予定)の新刊記念講演会にお越し下さい。お申し込みはこちら→(東京:10月19日開催、大阪10月20日開催、徳間書店の新刊購入持参をご入場の条件とさせていただきます)

原田 武夫 原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)代表取締役

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はらだ たけお / Takeo Harada

原田武夫(はらだ・たけお)株式会社原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)代表取締役(CEO)。東京大学法学部在学中に外交官試験に合格、外務公務員Ⅰ種職員として入省。12年間奉職し、アジア大洋州局北東アジア課課長補佐(北朝鮮班長)を最後に自主退職。情報リテラシ―教育を多方面に向けて展開。自ら調査・分析レポートを執筆すると共に、国内大手企業などに対するグローバル人財研修事業を全国で展開。学生を対象に次世代人材の育成を目的とする「グローバル人財プレップ・スクール」を無償で開講。近著に『「日本バブル」の正体~なぜ世界のマネーは日本に向かうのか』(東洋経済新報社)、『インテリジェンスのプロが書く日本経済復活のシナリオ ――「金融立国」という選択肢』(中経出版)。9月に『それでも「日本バブル」は終わらない』(徳間書店)が刊行。12月6日に『ジャパン・ラッシュ――『デフレ縮小化』の中で日本が世界の中心となる』(小社刊)が刊行。 原田氏の話を直接お聞きになりたい方はこちらへ→2014年 年頭記念講演会、東京:1月18日、大阪1月26日

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