日本人は「経済学」にだまされるな! 経済学という学問は、役に立たないどころか、むしろ有害!?

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本コラムを担当している人気エコノミスト・中原圭介氏の最新刊『日本人は「経済学」にだまされるな!』(中経出版)が8月23日に発売された。そこで今回は、通常のコラムに代えて、この書籍に込めた、中原氏のインタビュー記事を掲載する。経営の現場から見れば、経済学という学問は、まったく役に立たないどころか、むしろ有害でさえあるというのが、中原氏の率直な実感だという。(聞き手:東洋経済オンライン編集部)。 

学生時代から「経済学への不信感」があった

――エコノミストでもある中原さんが『日本人は「経済学」にだまされるな!』というタイトルの本を書くというのは、ちょっと意外だという気もしたのですが。

中原 圭介 経営・金融のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」の経営アドバイザー兼エコノミストして活動。企業・金融機関への助言・提案や富裕層の資産運用コンサルティングを行う傍ら、執筆・セミナーなどで経営教育・金融教育の普及に努めている。主な著書に『アメリカの世界戦略に乗って、日本経済は大復活する!』『これから世界で起こること』(東洋経済新報社)、『シェール革命後の世界勢力図』『経済予測脳で人生が変わる!』(ダイヤモンド社)、『騙されないための世界経済入門』『2015年までは通貨と株で資産を守れ!』(フォレスト出版)、『アベノミクスの不都合な真実』(角川書店)、『お金の神様』(講談社)など。

そんなことはありませんよ。確かにこれまで随分と経済の本を書いてきましたが、その中でも経済学のおかしなところをたびたび取り上げてきました。

私は経済アナリストであると同時に、経営のアドバイスをする仕事もしています。

経営者の方たちとお話をし、ビジネスの現場、いわゆる「実体経済」の目線で社会を見ていますから、分析のベースに「経済学」があるというわけではないのです。

経営の現場を見ていると、経済学という学問はまったく役に立たないどころか、むしろ有害でさえあるというのが率直な実感ですね。

――なるほど、学者の語る「経済学」と実務家が見ている「経済」との違いを意識されているわけですね。

実のところ、経済学に対する不信感というのは、若い頃からずっとあったんですよ。それこそ高校の授業で「需要曲線と供給曲線」を習ったときに、「え? これって本当なの?」「何かおかしいな……」と思って以来ですね。

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