ドイツ人は「シンプルな家事」を徹底している

ストレスの少ない合理的な食生活とは?

キッチンに立つカトリン・ペッチュさん(c)Yuki Kubota

「時間がない」――そう思う現代人は多いのではないか。仕事、家事、育児、プライベート……限られた時間の中でいくつもの要素をやりくりするのは容易ではない。常に時間に追われるストレスから解放されたいと思いつつ、解決策がないまま日常が過ぎる経験は誰にでもあるだろう。

本記事は「ハフポスト日本版」からの転載記事です。元記事はこちら

しかし「やらなければならない」と信じていることが案外単なる思い込みで、やらなくても別に平気だったという場合もある。毎日同じ状況で生活していると、なかなか気づかないだけなのだ。

筆者はドイツ・ベルリンで暮らしてみて、それまで抱いていた思い込みがなくなり、生活が格段に楽になった。ドイツの真似をするというのではなく、自分の中に存在しなかった習慣を知ることで、考え方の幅が広がったのである。中でも家事、特に食事については日本にいた頃よりもずいぶんと気楽に考えるようになった。日本の読者にも何かのヒントになることを願い、ドイツの食生活を紹介したいと思う。

パン、ハム、チーズの「火を使わない夕食」

ドイツの食生活はシンプルだ。朝食メニューはパンにハム、チーズ、野菜などを挟んだものや、ミューズリ(オーツ麦などの穀物を加工したものにドライフルーツ、ナッツなどを加えたシリアルの一種)に牛乳やヨーグルトをかけたものが主流。

昼に温かいものを食べ、夜は再びパンにハム、チーズという「火を使わない食事」が伝統的である。夜に温かいものを調理する家庭も当然あるが、火を使わない夕食は現代でもごく普通の光景だ。

ドイツパンは、白くふわふわした日本の食パンとは異なる。ドイツパンの種類は豊富で地域によっても異なるが、一般的に北部に行くほど生地に使われるライ麦の割合が高くなる。

次ページ朝食は「作るものではなく、食卓に並べるもの」
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