ドイツ人は「シンプルな家事」を徹底している ストレスの少ない合理的な食生活とは?

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以前ドイツの一般家庭にホームステイをしていたときは、パン、バター、ハム、チーズという内容の朝食を毎朝準備していて「ドイツの朝食とは作るものではなく、冷蔵庫から出して食卓に並べるものなのだな」と思ったものだ。もちろんこれは手抜きではなく、そうした食文化なのである。

ドイツでは夕食も朝食と同じ内容でいいのだと知ったとき、それを真似しようとは思わなかったが、少なくとも日本食のように「夕食にはご飯と味噌汁、メインのおかずに小鉢やサラダを付けなければ」という半ば強迫観念めいたものは消えていった。

普段の食生活、2人の子どもの母に聞いてみた

ファッションデザイナーのカトリン・ペッチュさんは、ベルリン市内のアパートで夫、11歳の息子、生後6カ月の娘と暮らしている。市内に自身のアトリエ兼ショップを持ち、午前10時から午後4時まではそこで働く。

「朝はパンにコーヒーとか、フルーツサラダを食べますね。時間がないときはお店でサンドイッチを買うこともあります」

朝食によく作るフルーツサラダ。リンゴやバナナ、キウィなどを刻んで混ぜたもの。これにオレンジジュースやコーヒーを添える(c)Yuki Kubota

平日は毎朝6時20分に起床し、子どものために朝食と弁当を用意する。どちらもパンにチーズや野菜などを挟んだサンドイッチだ。弁当は昼食用ではなく、午前中の休憩時間に食べるもの。学校の始業時刻が早いため、午前10時半頃にパンを食べる休憩時間が設けられている。

夫が息子を学校へ送り届けると、ペッチュさんは一人で朝食。ヨガなどをしてから6カ月の娘とともに10時にアトリエに到着する。スタッフは若い女性が数名という構成で、赤ちゃん連れでも大丈夫だという。昼食はアトリエ周辺で外食することが多い。

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