子どもの「お弁当作り」で消耗する必要はない

フランスは遠足弁当でも「パンとハムで十分」

栄養満点でかわいいお弁当を持たせることが「親の愛情」。そう考えて毎日頑張ってお弁当作りをしている人も多いでしょう。一方、女性の就労比率が高いフランスでは、お弁当にそこまでの労力をかけません(写真:usako/PIXTA)

「お弁当」という言葉を聞くと、子どもの頃はうきうきした気分になった。私が通った小中学校には給食があり、お弁当を持っていくのは遠足や運動会などのイベントのときだけだったからだ。

母親になり、子どものお弁当を頻繁に作るようになったら、お弁当に対する高揚した気分はなくなった。手間と時間が結構かかるのだ。

まず、献立に頭を悩ませる。彩りよく、栄養のバランスが取れるように、前日とは違うメニューに、などと頭をひねる。次に、材料をそろえて、下ごしらえできるものは前の日の夜に用意しておく。

朝も、朝ご飯を作るのと並行して、ご飯を弁当箱に詰めて冷ましたり、おかずを調理して冷ましてから詰めたりと、忙しい。キャラ弁を作る場合は、さらに手間がかかるだろう。

フランスの母親に「お弁当ストレス」などない

私がフランスに滞在していたとき、こんなお弁当ストレスなどなかった。そもそも、幼稚園や学校には給食があったので、普段はお弁当を作らなくていい。昼休みが長いので、学校の近くに住む生徒は、自宅に帰って昼食をとることもできる。お弁当を作る機会といえば、遠足などの特別なときだけだった。

気候のよい5月、当時幼稚園に通っていた子どもの遠足があった。フランス語では、お弁当のことを「ピクニック」という。幼稚園から「ピクニックを持参するように」という指示があった。どんなお弁当を持たせたらいいのだろう。知人に尋ねると、「サンドイッチ程度でよい」とのことだった。

当日、結局私は日本から持ってきたお弁当箱に、フレンチトーストとおかずを入れて持たせた。フランスのパン屋に日本風の食パンは売っていないから、フレンチトースト用の食パンは、わざわざ日本食料品店で買い求めたものだった。

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