無難な仕事人生から「脱ける」ための考え方 はあちゅう氏が自身の経験から語るヒント

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‟25歳”は仕事人生の転機だったと語る、はあちゅうさんが考える、理想的な25歳の過ごし方とは?
“25歳”は大学を卒業し、社会人3年目を迎える人が多い年齢。ある程度一人で仕事ができるようになると同時に、今後の働き方やキャリアの方向性を見つめ直すべき時期でもある。若手にとって「転機」が訪れやすいこの25歳という時期を、営業マンはいかに過ごせばいいのだろうか? 各界で目覚しい活躍をしているビジネスパーソンたちの「25歳時代」を事例に、転機をチャンスに変える若手時代の過ごし方を学んでみよう。
今回、話を聞くのは、作家のはあちゅうさん。新卒で入社した電通ではコピーライターとして活躍し、25歳の時にトレンダーズに転職。その後独立の道を選び、今では作家として若者に絶大な人気を誇る彼女もまた、‟25歳”は仕事人生の転機だったと語る。そんなはあちゅうさんが考える、25歳の理想的な過ごし方とは――?
(本稿は『営業type』に5月24日に掲載された記事の転載です)

 

欲しかった肩書を手に入れたのに、モヤモヤしてた25歳

――25歳で新卒入社した電通からトレンダーズに転職していますが、はあちゅうさんにとって当時はどのような時期でしたか。

本記事は営業type(運営:キャリアデザインセンター)の提供記事です

私が25歳を迎えたのは、東日本大震災があった2011年。震災当日、私は電通の会議室で、新しい広告のプレゼンをしていたんです。ビルがものすごく揺れて、ふと窓を見たら、お台場方面から煙が上がっている。昨日までの日常が無くなっていくことを実感し、それまで一つ一つ大切に積み上げていったものが一気に崩壊する不安を覚えました。その年のうちに転職をしたのですが、震災が1つの契機になったのは確かです。

――電通ではコピーライターとして活動されていましたが、大きなクライアントのコピーを書きたい、賞を取りたいなどの夢はありましたか?

ありました。ただ、今振り返ると、私はコピーライターという肩書に目がくらんで、賞をとったり、目立つ仕事をすることをゴール化していたようにも思います。本来はその先に仕事を通してどんな社会を実現したいか、ということがなければいけないと思うのですが。

自分が本当にやりたいことから目をそらして、数ある肩書きのなかから自分に合いそうなものを選んだせいでそうなってしまった気がします。だから、コピーライターという夢が叶ったその先に何があるのかが本当の意味では分かっておらず、モヤモヤとした気持ちを抱えていました。

正直なところ、電通という大企業に安住していたところもあったし、その中でぬくぬくとしているのが楽だとも思っていたんです。楽で、見栄えもいい肩書きも手に入れたのに、心の中が常にトゲトゲしているのはなぜだろうという葛藤がありました。

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