無難な仕事人生から「脱ける」ための考え方 はあちゅう氏が自身の経験から語るヒント

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ただ、私自身はサービスをゼロから作ることはできません。ですから、既にあるものをうまく使って、誰もチャレンジしていなかった新しい価値をつくるということに取り組んでいきたいと考えています。例えば、現在は『note』というアプリを使って、『月刊はあちゅう』というエッセイの配信を行っています。

出版界ではエッセイは売れないと言われていますが、エッセイを読みたいと思っている人は必ずたくさんいると思うんです。そういった読者予備軍と、出版社や編集者を介さずに直接つながり、twitterなどの無料コミュニケーションツールを使いながら、有料の作品をデジタルで読んでもらうという仕組みづくりなどに今は取り組んでいます。こういったことを、今後も率先してやっていきたいと思っています。

――確かにはあちゅうさんは、『note』に早い時期から取り組まれていた印象があります。新しいものへのアンテナの感度を高めるために心掛けていらっしゃることは何ですか。

趣味を兼ねたネットサーフィンが大きな情報源なのですが、そのときに「これ、面白いな」という感覚は大切にしています。そして、新しいサービスは必ず使ってみる。

例えば『メルカリ』は、最初は正直、なぜ流行っているのかが分かりませんでした。けれど、自分でやってみて初めて、スピード感が他のオークションアプリと違う、全く画期的なものだと感じることができたのです。試さないで分かった気になるのが一番危険だと思うので、面白いと感じたものは必ず登録して、実際にサービスを使っています。

「25歳の過ごし方」が大切なワケ

――はあちゅうさんの25歳を中心にお話を伺ってきましたが、一般的に25歳とは、どのような年齢だと思われますか。

一通りの経験をして自分の人生の先がある程度分かった気になってしまう年齢だと思います。25歳って、そこそこのお給料をもらって、結婚を考えるパートナーもいたりして、人生ができ上がった気になってしまうんですよね。私も25歳の時に転職を決めなければ、モヤモヤを抱えながらも、「文章を書いて生きていく」という夢を忘れて、電通の中でどう立ち回るかしか考えられない、つまらない会社員になっていたかもしれません。

でも、半分完成されている人生だからこそ、その状態をあえて壊せと言いたいです。22歳からの3年間は誰もが大きく変化をしているはずですが、25歳からの3年間は、それぞれがどれだけ頑張ったかで全く違うステージに到達するはず。25歳のときと同じことをしている28歳はちょっと焦ったほうがいいと思いますよ。

会社に毎日通い、不祥事さえ起こさなければ、確かに人生は無難に終わるかもしれません。無難を守るか、新しい挑戦をしたいか。人生をどう広げるかは、25歳の過ごし方にかかっていると思います。

次ページはあちゅう流!「無難な人生から脱する方法」
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