さらに、お客様が当ホテルに泊まって、「楽しかった」「素晴らしかった」と感じるような、忘れられない思い出づくりをお手伝いするために、私たちのサービスの中に「No」「できません」「難しい」とネガティブに言わないポリシーがあります。
――「できません」と拒絶しないのはすばらしいですが、大変ですね。
法に触れないかぎり「No」とは言いません。できるかぎりポジティブな形でお客様におもてなしをしています。どうしても無理な場合でも、「できません」とは答えずに、代替案を提示します。
100%満足いただくのは難しいので、ホテルの評価コメントをよく読むようにしています。Eメール、お手紙、外部委託で宿泊客へのメール・アンケート、宿泊予約サイトなどに掲載されている宿泊客のコメントを読んで、どんなことを必要とされているかを勉強しています。
これらの声を分析して、ホスピタリティをどう改善していくかに力を注いでいます。その後2~3カ月ぐらいして、「ここが改善された」とか、「ここがよくなった」とか。そうした言葉をいただくと本当にうれしいものです。
評価上昇につながった、朝食、ナイトメイクの改革
――客の意見を生かして、具体的に改善した例を教えてください。
卑近な例では朝食ですね。今までは朝食のコメントで本当に小さなことですが、お客様のいろいろな不満がありました。それは白いシャツに小さなシミがついたようなことですが、それが多くあるとやはり改善しなくてはいけません。そこで、ブッフェのカウンターを新しく作ったり、朝食のメニューの改善をしたりしました。
すると、この1年半の間に、お客様の朝食に対する評価が非常に高くなりました。お客様のコメントの中には「朝食がすごくおいしいので、ぜひまた泊まりたいです」というコメントが増えました。取材も多く入ってきますよ。
――メニューを増やしたのですか?
メニューを増やしたこともありますが、以前はメニューによって追加料金が発生する場合があるなど複雑で、お客様にわかりにくかった。そこで、「このお値段で、メニューにあるものは何を頼んでもいいですし、ビュッフェコーナーにあるものはお好きなものを食べてください」というシンプルな形にしました。
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