シャングリラ東京を浮上させた、主婦活用 キモは、”ライトピープル”の集め方?

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たとえば13時間のフライトの後に、ただホテルにとどまりたいとは思わないでしょう。やはり外を回りたい。お客様にとって、ホテルは旅行の一部分であり、いろいろな体験を手助けする役回りです。母国へお帰りになったときに、そうした体験を写真で見せるときに、シャングリ・ラが手助けになっていたいのです。

シャングリ・ラ東京の立地は、東京駅八重洲北口の真横。「エクスカーション」とは、宿泊客に日帰り旅行を提案するもの。新幹線や近郊線のターミナルから数分の強みを生かして、箱根や熱海など“近場”から、京都までの日帰りプランもある。ラグジュアリーホテルのネットワークを生かして高級ホテルや旅館と提携し、たとえば京都なら舞妓を呼んだり、箱根では温泉につかったりと、通常なら現地で宿泊しないと受けられないサービスを楽しむことができる。
眼下には東京駅と丸の内のビル街が一望できる

――ホテルの立地が東京駅の目の前であることも大きいのでしょうね。

もちろん、そうです。日本全体への入り口ですから。やはりお客様が何を求められているかが大切です。ある国や地域からいらっしゃる方は秋葉原へ行きたがる、といった特性を理解することです。

箱根や京都のホテルと提携することによってWin-Winの関係を築けると思っています。彼らと競合しているとは思っていません。

地方ホテルを紹介するのと同じように、ホテル内のレストラン以外にも東京にはおいしいレストランもたくさんありますので、お客様の外食のためにお勧めしたり、予約もお手伝いしています。

「ライト・ピープル」の社員採用が肝心

シャングリ・ラとは、イギリス小説に登場した「理想郷」の意味。客にとって何が理想のおもてなしかを追求することに心を砕いている。そのコンセプトは「家族」。顧客だけでなく、従業員も家族のように扱う社風は、ある意味で高度成長時代の「ニッポン株式会社」に相通ずるところすらある。アジア的な家族主義、儒教や仏教に共有される価値観のようなものが、東京だけでなく世界各地のシャングリ・ラで実践されているという。

――シャングリ・ラのブランド・コンセプトについて教えてください。

私どものホテルの哲学として、ホスピタリティ、心からのおもてなしが大切だと考えています。それはお客様に対しても、私たちの同僚に対しても同様に大事な哲学です。自然な気持ちで心からのおもてなしをする、家族のように接する、というのがメインの考え方です。

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