東大推薦で全国1位、県立広島のスゴい育て方 創立まだ13年、独自の思考・表現力を鍛える

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大学入試の変革が近づいている(写真:アフロ)

創立わずか13年の広島県立広島中学・高校が注目を集めている。

今年、広島高校は東京大学の推薦入試と京都大学の特色入試で2人ずつ合格者を出した。東大の推薦入試で見ると全国トップ、2校の同入試における合計の実績でも京都の西京高校に次ぐ2位だった。

2021年から大学入試センター試験に代わり、「大学入学共通テスト」が導入される。1990年に共通一次試験からセンター試験へ移行して以来の大きな変更だ。

生徒が主体的に学ぶアクティブ・ラーニングが注目

新テストでは学力の3要素である「知識・技能」「思考力、判断力、表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」が問われる。これらを身につけるのに論文作成、ディスカッションなど、生徒が主体的に学ぶアクティブ・ラーニングが注目されている。『週刊東洋経済』は7月24日発売号(7月29日号)で「これから伸びる中学・高校」を特集。広島高校を含め主体的に学ぶ教育を実践している学校を掲載した。

週刊東洋経済7月24日発売号(7月29日号)の特集は『これから伸びる中学・高校』です。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

広島駅から電車で40分ほどの緑で囲まれた自然豊かな場所に広島中学・高校はある。2004年に県下をリードする進学校として新設された。「今まであった学校を進学校に変えたわけではない。用地買収からしている」(広島中・高課題研究推進部の小笠原成章氏)。広島の県立で初めての中高一貫校でもあり、2015年からは文部科学省から国際的に活躍できる人材を育成するスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定されている。

広島には私立の修道中学・高校や国立の広島大学付属中学・高校と言った全国に知られる伝統校が多い。その中で創立から13年、「これらの学校に並ぶ人気校になっている」と広島市に本社を置く進学塾・鷗州コーポレーションの日山弘行執行役は話す。

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