「基本的に小売業の中で、ユーザーに人気のある店舗に使っていただくように意識している。スマポが新しい店舗への来店のきっかけになればいい。リアル店舗のよさは、発見、驚き、刺激があるところ。ポイントがもらえるという理由だけでなく、何かしら発見があり、買い物をしたくなる店舗に行ってほしい。そう考えると、行ったら必ず食事をする飲食店はその世界感に合わない」(柴田氏)。
「来店」だけでなく、「購買」と連携
スマポで「来店」してもらった後の、「購買」との“連携”も積極的に進めている。
「店頭の購買データとスマポの来店履歴をつなげる方法は、現在、国内では次の3つがある。ID-POS(顧客ID付きPOSデータ)、決済(クレジットカード、電子マネーなど)、あるいはクーポンの利用データ。これらのいずれかと連携する方法だ。スマポは、オープンにすべての方法とつなげたい。どの方法を採用するかは、小売店側の判断になる。すでにいずれの手法ともつなげる取り組みをしている」と柴田氏は話す。
提携先店舗のID-POSとの連携は、すでにビックカメラなど数社が導入済みだ。スマポの会員IDとビックカメラの会員番号をひもづけることで双方のデータを統合する。ビックカメラから見ると、たとえば、ある会員が過去にスマポで4回来店し、そのうち3回商品を購入したこと、購入した商品名などがわかる。より細かい顧客の分析ができるようになる。
「企業の会員情報、ポイントとの連携は、非常にニーズがある。今後、提携企業は増えていく」(柴田氏)。
決済との連携についても、2012年11月、三井住友カードと実証実験を開始した。スマポの来店履歴と三井住友カードの持つ決済履歴をつなげる取り組みを視野に入れたものだ。各種決済事業者とも、提携の話をしている段階だという。
クーポンと連携する「原宿ショッピング応援キャンペーン」も行った。今年6月22~23日、原宿・表参道エリアにある21のアパレル店舗を対象に実施したキャンペーンだ。通常の来店スマポポイントのほか、3000円以上商品を購入すると、さらに1000ポイントもらえるというもの。
スマポユーザーは、参加店舗で商品を購入し、接客員からクーポンを受け取る。クーポンに印字されたコードをスマポ上で入力すると、1000ポイントが手に入るという仕組みだ。ただ、アナログなオペレーションが発生するので、あくまで期間限定で店舗を盛り上げるための施策だ。
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