・異なる考え方の相手を理解する力
・こちらの考え方を正しく伝え、理解してもらう力
・トラブルを最低限でおさめる力
・すべてを伝えなくても推し量ることができる力
・感情的にならないよう自分をコントロールできる力
・対立する意見の着地点を見出す力
正直、社会人でも完璧にできている人は、それほど多いわけではない。中には「自分はコミュニケーション能力に長けていると思わない方がいい」とまでいう人もいる。なぜなら、そう思った瞬間から、「相手を理解しようとする努力をしなくなる」からだと。深い言葉である。
和を乱さないだけが"チームで働く力"なのか
一方、学生がアピールできる能力を見てみると、この「チームで働く力」が53%で、「コミュニケーション能力」の49%を抑えて1位となっている。自分個人の突出した能力や個性をアピールするのではなく、和を乱さない協調性をアピールする学生が多いようだ。次いで、多くの企業が求めている能力が「チームで働く力」の48%で、ほぼ半数の企業が選択している。近年の考え方として、1人のスーパービジネスパーソンにできる仕事の範囲には限界があるのに対し、有機的なチームとなった場合には1+1=2ではなく、3にも4にもなりえる可能性を秘めているとして、チーム力を高める試みをする企業が増えている。
文系学生では「チームで働く力」56%、「コミュニケーション能力」51%と、この2つの能力が5割を超える学生からアピールポイントとして挙げられている。ちなみに理系学生でも、「チームで働く力」「コミュニケーション能力」が1位、2位であるが、いずれもポイントは5割に満たない。理系学生のほうが他人との関係性においてはあまり自信を持っていないようだ。
ビジネスの現場でいう「チームで働く力」には、
・相手の意見を丁寧に聴く力
・意見の違いや立場の違いを理解する力
・自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
・社会のルールや人との約束を守る力
・ストレスの発生源に対応する力
という項目が挙げられるが、多くがコミュニケーション能力と被る。学生が考える「チームで働く力」は、「メンバーと協力できる」「自分勝手な行動をしない」といったイメージが強いのではなかろうか。
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