格安ツアーの旅行会社「てるみくらぶ」の破産は、各方面に大きな被害を与えた。負債総額151億円と、リーマンショック後の旅行業界では最大だ。そのうち約100億円が一般旅行者約3万6000人のものだった。旅行に行けなくなった人がいるのはもちろん、現地でホテルがキャンセルとなったり、帰国できなくなったりした人もいる。
何より、就職活動をする学生にとって衝撃だったのは、約50人の学生の内定が入社5日前に取り消されたということだろう。自分はこんな目に遭いたくない、との思いを強くしたはずだ。
危ない会社を見分けるポイント
そこで今回は危ない会社を見分けるポイントについて解説する。会社HPや就職サイトの美辞麗句に惑わされることなく、データから冷静に判断しよう。
危ない企業を見分けるためにやるべきことの1つめは「売上高」のチェックだ。決算書類は分量が膨大で読むのが大変だが、『会社四季報』や『就職四季報』はコンパクトにまとまっている。特に会社四季報は、過去の実績に加えて、今後の業績予想も載っている。
売上高の推移を見ると、増減はあっても、トレンドとして増加している企業がよい企業。売上高の増加は企業の成長を意味する。
2つめに「営業利益」を見よう。利益にも、営業利益、経常利益、純利益といろいろあるが、営業利益が最も重要だ。営業利益とは本業によって儲けた利益。自動車会社なら自動車を売って得た利益、衣料品会社ならば衣料品を売って得た利益ということである。
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