中国人留学生を優遇し、日本人を追い込む矛盾

これでいいのか!日本の「グローバル教育」

 日本人はどうやって日本人になるのだろうか? そんな誰もが意識したことがないことを、グローバル化という視点でとらえていくとどうなるだろうか? 21世紀のグローバル化が私たちに突きつけている問題は、国際標準語(英語)を話す国際人になることではない。日本人という確固たるアイデンティティを持って、世界を舞台に活躍できる人材になることだ。
 しかし残念ながら、日本で日本人の両親から生まれ、日本の教育を受けて育つと、真の日本人にならない。一人娘をアメリカと中国の教育で育てたジャーナリストが、その経験を基に、日本人とは何かを問いかける。
留学フェアに集まる中国の若者。第一志望は、日本でなく、アメリカの大学だ(写真:Imaginechina/アフロ)

最終ページに本記事への抗議に対するお詫びを掲載しております。

中国人留学生のホンネ

現在、日本に中国からの留学生がどれくらい来ているかご存知だろうか?

なんと約9万人である。都内のコンビニ、居酒屋、ファミレスなどでバイトしている中国人店員の多くは、中国人留学生である。

安倍内閣は、教育改革で「グローバル人材の育成」を掲げている。しかし、実際には中国人を含むアジア人留学生のグローバル化ばかり支援して、日本人学生のグローバル化の面倒はみていない。そこで、今回は、連載の主旨とは少々はずれるが、この問題を取り上げてみたい。

私の娘は、ときどき仕事の疲れを癒すため、都心の深夜でも営業しているマッサージ店に行く。そうすると、そこで働いている店員は、たいてい中国からの留学生である。娘は中国語が話せるので、そんな留学生の話を私にしてくれることがある。

 たとえば、六本木で深夜まで営業している中国式足裏マッサージ店で働く20代の女性店員は、都内の有名私立大学に通う黒龍江省出身の中国人留学生。「マッサージ店では午前3時まで働き、その後、帰って寝て、朝9時半から学校。午後は3時からコンビニでバイトして、夜8時にまたマッサージ店に来る」という生活を送っているのだという。

それで、「なんでそんなに働くの?」と聞くと、「早くアメリカの大学に行きたい。その留学費用を稼いでいる」とのこと。じつは、留学生の就業は週28時間を超えてはならないという規定があるが、「それを守っていたら、次のアメリカ留学の費用が貯められない」のだそうだ。

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