中国人留学生を優遇し、日本人を追い込む矛盾 これでいいのか!日本の「グローバル教育」

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ニセモノならなんでもありの中国では、偽造学生証や偽造在学証明書、偽造成績証明書が簡単に手に入る。これを入手して、日本の奨学金を得て、日本に来ているニセ留学生は、けっこう多いのだ。

そういうニセ証明書を、日本の大学関係者が見抜くのは難しい。しかも、少子化で経営が悪化しているのだから、たとえ見抜いたとしてもスルーではないだろうか。

最近、生活苦で学生時代に借りた奨学金の返済に困っている若者が増えているというニュースが続いている。日弁連では、今年の初めから、奨学金の返済問題に関する電話相談を実施している。

本来は、有望な若者の修学を支援するためにある奨学金。これが今、逆に若者を“追い込む”原因になっているというのだ。

日本学生支援機構は、年収300万円未満の利用者に対しては返済猶予期間を与えている。しかし、2009年から2010年に6カ月以上の滞納者を調査したところ、年収300万円未満が87.5%で、その半分近くが100万円未満だったという。つまり、返したくても返せない若者が大半なのである。

こうした事態にネットではスレが立ち、「借りた金は返せや屑野郎」「奨学金を貰わないと大学行けない奴が受験すんなよwどんだけ貧乏人なんだ」「月4万を13年かけて返すんだがマジで苦しい」「日本の高等教育の費用があまりにも高すぎる 国立入っても年間何十万も払わされるっておかしいだろ 奨学金がどうのこうのの話じゃないわ」などいう声が飛び交っている。

安倍政権は、「グローバル人材」をつくる教育を推進するという。しかし、現在の実態は、国民の税金をできのよくない中国人の若者に与え、向学心のある日本人の若者を支援せず、あげくの果てに「本来なら潰れている大学」を支えるために使っているのだ。

これでは、グローバル人材は、国に頼らず、自分たち自身で育てていくしかないだろう。


※ 本記事の抗議に対するお詫び     山田順 
 当連載記事に対し、「東洋経済オンライン」編集部と私のもとにいくつかの抗議が寄せられました。また、文部科学省は8月8日、「事実を誤認した内容の記事等が流布されている事例が見受けられる」として、留学生受け入れの意義と今後の留学生政策について省としての考え方を文書にまとめ、Q&A形式で公表しました。
 今回、寄せられた抗議は、「記事が事実誤認に基づいている。私費留学生と国費留学生を区別していない」「全体的に記事が作為的である」「最近の日中関係からこうした記事により中国人留学生のバッシングが起こってはならない」などというものです。
 私の表現が誤っていた点、乱暴に書いてしまった点を心よりお詫び申し上げます。
 現在、日本に来ている中国人留学生で全面的に日本政府の奨学金(税金)で来ているのは、中国出身の全留学生8万6324人の内わずか1・6%(1411人)にすぎません(文科省の統計、2012年5月1日現在)。中国人留学生に関して「彼らの多くが私たちの税金(政府の留学生支援政策)で、日本に来ている」と書いたのは、明らかに間違った表現でした。
 また、中国からの留学生が「みな一番手の学生ではないこと。二番手、三番手、あるいは落ちこぼればかりだ」と書いた点も配慮に欠けておりました。さらに、あたかもバイトばかりしていて、留学本来の勉学に励んでいる学生が少ないような印象を与えてしまいました。もちろん、そんなことはありません。きちんとやっている学生のほうが多数派です。
 読者のみなさまに、誤解を与える表現をしてしまったことを、重ねてお詫び申し上げます。
山田 順 ジャーナリスト

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やまだ じゅん / Jun Yamada

1952年、神奈川県横浜市生まれ。立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。『女性自身』編集部、『カッパブックス』編集部を経て、2002年『光文社ペーパーブックス』を創刊し編集長を務める。2010年からフリーランス。現在、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の両方のプロデュースも手掛ける。著書に『出版大崩壊』『資産フライト』『出版・新聞 絶望未来』『2015年 磯野家の崩壊』などがある。

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