現在、日本の大学の卒業生は就職で「超氷河期時代」を生きている。端的に言えば、偏差値50以下の学校を出た学生は正社員になれない時代になっている。
そんななか、中国人留学生は引く手数多だ。法務省の統計によると、2010年に日本で就職した中国人留学生は4874人、11年には5344人となっている。年々増加しているのである。
とはいえ、中国人留学生のうちの一番手はアメリカに行き、その次は中国に帰り、残った者が日本で就職しているというのが、真相だ。つまり、日本企業は中国人留学生のうちのたいしたことのない人材を、喜んで採用しているのである。
しかし、この問題が深刻なのは、そもそも中国の二番手の学生が日本に来て、その二番手のうちの底辺の学生にさえ、日本の学生はかなわないということである。
日本の底辺大学の延命に使われる
こういう話を、さる大学関係者から聞いたことがある。
「中国の留学生に使われているカネは、じつは日本の底辺大学を生き延びさせるために使われているんです」
首都圏にはいくつかの底辺大学がある。そのうち、中国人留学生比率が4割を超えているどん底大学では、これで定員割れを防いでいるのだという。なにしろ、彼らは国から奨学金が出ているので、授業料の取りぱくれがない。それで、なんとか経営が成り立つという。
また、さる地方の底辺大学は日本人学生の中退率が5割を超えているが、学生の8割が中国人留学生だから心配ないという。
ここで思い出すのが、2010年に青森大学で発覚した「偽装留学事件」である。青森大学では、2008~10年度に、通学実績のない中国人留学生140 人を除籍処分にしていたことが発覚し、学長が謝罪記者会見を行なった。
処分された学生のほとんどは中国人留学生で、入学後、青森県外(主に東京)に出て働いており、「授業にまったく参加せず、アルバイトばかりしているために除籍処分にした」ということだった。
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