中国人留学生を優遇し、日本人を追い込む矛盾

これでいいのか!日本の「グローバル教育」

一口に中国人留学生といっても、三種類の学生がいる。一つ目は、日本経由で欧米進学を目指す学生。二つ目は、日本留学だけの学生。三つ目は、留学とは名ばかりで日本に稼ぐためだけに来ている学生だ。

中国では、留学を目指す一番手の学生は、みな欧米の一流大学を目指す。日本など見向きもしない。

中国人留学生への手厚い保護

では、なぜ、日本に中国人留学生が増えたのだろうか?

それは、2008年に日本政府が鳴りもの入りで「留学生30万人計画」を始めたからである。当時の福田康夫首相はグローバル戦略(グローバル戦略は安倍内閣の専売特許ではない)の一環として「2020年までに留学生を30万人に増やす」ことを提唱、文科省はその実現に向けて2009年度から国の予算を投入した。

海外の学生が留学しやすい環境への取組みを行う「拠点大学」を選定し、これに財政支援。審査で選ばれた東大、京大、早稲田などに、年間 2~4億円交付するとともに、留学生に奨学金を出すようになったのだ。

政府が投入している予算は、現在、年間約300億円。これが、留学生集めに使われている。

まず、国立大学の場合、国費留学生の授業料はほぼ無料である。私大なら3割限度の減免。また、修士課程、博士課程、 研究生といった大学院留学生には、月額15万円~15万3000円、教員研修留学生にも月額15万2000円が支給されている。また、学部学生、高等専門学校留学生、専修学校留学生にも月額13万3000円が。驚いたことに、日本語学校生徒にまで月額12万5000円が支給されているのだ。

さらに、渡航飛行機代(往復)まで出しているのだから、こうなると、あまりのことに唖然とするしかない。

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