ところが、ここにカジュアルファッションの盲点がありました。「似合っていたはずの服を久しぶりに着たところ、なんだか合わない気がする」という経験がある方も多いのではないでしょうか? 人間の顔つき・価値観は年齢によって変化するからこそ、顔つきにあどけなさが残る25歳頃までは、カジュアルテイストの服が似合います。しかし、顔つき・価値観の変化とともに似合う私服のテイストも変わります。
延べ4000人の試着をチェックしてきた経験から、30~40代の場合、ブルゾン・カーディガンタイプの服が似合わない人がそれなりにいるということです。
一方、ビジネスファッションをモチーフにしたカジュアルジャケットは人を選びません。ストレッチ素材のジャケット・伸縮性があるニットジャケットは、堅すぎる印象にならないからこそ、会社関係者に会う週末服に相応しいスタイルの1つといえます。
インナー次第でジャケットの印象は9割変わる!
ジーンズ、Tシャツ、チノパンなど、カジュアルアイテムにジャケットを合わせる服装を「エレガントカジュアル」と呼びます。これは、普段着とは異なる週末服の着こなしです。
平日はスーツ、ジャケットに「襟がついたシャツ」を合わせている影響で、週末も同じように襟のついたカジュアルシャツを着る人が多いかもしれません。もちろん、NGではありませんが、カラーステイと呼ばれる芯がないカジュアルシャツは、ジャケットのインナーとしては、襟のよれが目立ちやすいものです。
だからこそ、私はジャケットのインナーとして「襟がない服」を推奨しています。春夏はTシャツ、秋冬はニットソーと呼ばれる1枚で着られるセーター。襟がない服をカジュアルジャケットに合わせることで、ジャケットの大人っぽさを残しつつ、週末のラフな印象を手軽に表現できます。
ただし、合わせるTシャツに注意しましょう。文字・絵がプリントされたTシャツは誤解を与えるリスクもあります。だからこそ、シンプルな無地Tシャツ、ボーダー柄のTシャツなど、ベーシックなタイプを選びたいところです。
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