「休日の私服」に自信がない男に教えたい知恵 服の組み合わせには最低限のルールがある

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カジュアルジャケットにカラーステイがない襟付きシャツを合わせると襟先のヨレが気になる

重要なことは、「好きな服」と「似合う服」は必ずしも一致しないという理解です。しかし、コーディネートの知識がないビジネスマンは、自分の好きな服を選んでしまいます。これは「週末服=ファッション」と考えてしまうときに起きる現象です。

本来、ファッションの定義は、流行を通じて自分の個性を主張する趣味の服装であり、学生時代の仲間や地元の友人と会うときに着る服! 自分の好きな服であったとしても、似合う服とは限らないケースが多く、会社関係の週末イベントには不向きかもしれません。

一方、会社関係者に会うときは、場違いというリスクを極力排除した「減点がない服選び」が重要です。これは、あなたの年齢・職業に合わせて変わります。自分が好きな服ではなく、相手が期待している服と言えるかもしれません。

ファッションコーディネートという言葉がありますが、「ファッション=流行」と「コーディネート=服と服との組み合わせ」は似て非なるもの。ファッションにルールはありませんが、コーディネートはビジネスファッションと同じく最低限のルールがあります。つまり、センスで選んだ流行の服ではなく、コーディネート知識に従った私服こそ、ビジネスマンに求められる週末服だと私は考えます。

もはや定番なのか? アンクル丈の浸透!

アンクル丈は、ユニクロのCM内でも提案されている

では、流行をいっさい意識する必要はないのでしょうか? 流行を意識すべきポイントがあるとするならば、それは「パンツ丈」かもしれません。パンツの長さは時代とともに変わります!

今では考えられませんが、腰履きがはやった1990年代のようには裾を引きずるくらい長いパンツ丈が主流という時代もありました。ところが、2010年以降、くるぶしが見える程度の長さ、通称「アンクル丈」が徐々に浸透してきました。

パンツ丈は一目瞭然だからこそ、時代に合わない長さのままでは目立ってしまいます。誰も指摘はしませんが、長いパンツ丈は野暮ったい印象に見えてしまいがち。なぜなら、ひと昔前であれば、寸釣天(つんつるてん)と呼ばれるような短いパンツ丈が主流だったからです。

年齢や性格的にくるぶしを見せることに抵抗がある方は無理をする必要はありません。ただ、今までの長さより気持ち短めに裾上げすることをお勧めします。

森井 良行 ビジネスマンのためのスタイリスト

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もりい よしゆき / Yoshiyuki Morii

その違和感を、言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。

公式サイト「エレカジ」(https://www.elegant-casual.com/cases)では、80件を超えるコーディネート事例を公開。

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