「ゴルフ熱」復活のカギが大学生にある理由 大学には気軽にプレーできる「機会」がある

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ゴルフは社会人になってから「役立つ」可能性の高い趣味です(写真: IYO / PIXTA)

新入学、就職シーズンを迎える。大学生となる人、新入社員になる人、準備に追われている季節かもしれない。

大学生には、キャンパスライフの中でゴルフを始められる機会があることはご存じだろうか。

1度、本コラムでも紹介したことがあるが(ゴルフの凋落を食い止めるカギは教育にあり)、日本では約580大学が体育の授業にゴルフを採用している。2015年のゴルフビジネスフォーラムで紹介されたのだが、その時に授業で使うクラブの貧弱さ、指導者の少なさについて問題提起された。

学生にもゴルフ界にも絶好の機会

ゴルフ界はその後、大学でのゴルフ授業の重要さにさっそく反応した。なんといっても、年間数万~10万人ほどが、授業とはいえ、ゴルフを始めることになる。

ゴルフ人口は2016年の推定で約760万人と、前年の720万人よりも若干増えた。だが、全盛期の3分の2ほどに落ち込んでいることに変わりはない。それに、ゴルフ業界を支えてきた団塊世代がほぼ定年を迎える2015年問題は何とか乗り切れそうだとしても、2020年問題という団塊世代の高齢化は待ってはくれない。新規ゴルファーの創出は、ゴルフ界の将来にかかわるテーマだ。

情けないことだが、2年前に問題提起されるまで、筆者も含めてだが、ゴルフ界では大学のゴルフ授業のことをほとんど把握していなかった。こんないい土壌があることを。

昨年6月、日本プロゴルフ協会(PGA)、全国大学体育連合(大体連)、ゴルフ市場活性化委員会(GMAC)の3者が、大学のゴルフ授業の充実、人材育成、普及、地域社会の発展への関与などに連携して取り組んでいく協定書の調印が行われた。用品業界もクラブも9000本用意して、希望の大学に送られるルートもつくった。

冷え込みが続くゴルフ業界で、横断的に行う「新規ゴルファー創出対策」は、まだ効果的な手を打てていない。「そうか、そこにあったか」と、すぐに飛びついたのは、後手後手になっている感がある中では素早い反応だったと思う。

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