箱根駅伝、人気化の裏でささやかれる「弱点」 「箱根後」に待ち受ける厳しい世界

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箱根駅伝「後」に待ち受ける世界とは?(写真:日刊スポーツ/アフロ)

まもなく箱根駅伝がやってくる。今大会は「大会3連覇」&「学生駅伝3冠」を目指す青山学院大がダントツのV候補。前回2位の東洋大、同3位の駒澤大、全日本大学駅伝2位の早稲田大、同3位の山梨学院大、強力ルーキーがそろう東海大の“5強”も打倒・アオガクに燃えている。第93回大会も見どころ満載だが、今回は箱根駅伝の“経済的価値”について考えてみたい。

箱根駅伝は本当に特殊な大会だ。日本人なら誰でも知っているビッグイベントにもかかわらず、その存在は海外でまったく知られていない。というのも、「駅伝」という競技自体が国内だけで発展しており、「EKIDEN」というワードを知っている人もかなり少ないのだ。

しかし、国内の“駅伝人気”は箱根に引き上げられ、かつ裾野も広がっている。中学、高校、大学、実業団で全国大会が開催。福島県や熊本県などでは郡市対抗駅伝の注目度も高い。また近年は市民ランナーが参加する駅伝大会も大盛況で、タスキをつなぐドラマに魅了されている日本人は多い。

駅伝の頂点ともいうべき箱根駅伝だが、まずはテレビ視聴率で見てみよう(以下のテレビ視聴率はすべてビデオリサーチ調べ、関東地区)。前回の平均視聴率は往路が28.0%、復路が27.8%。年末年始の視聴率でいうと紅白歌合戦(第2部、39.2%)に次ぐ2位という好視聴率を誇っている。

おもしろいことに、出場メンバーがほぼ同じ全日本大学駅伝になると、視聴率は半分以下になる。今年11月の全日本は、早稲田大がV候補の青山学院大をリードする展開になり、平均視聴率は10.2%と5年ぶりに2ケタを記録したが、箱根ほどの視聴率を稼ぐことはできなかった。

そして、箱根路の元ヒーローたちが集結しているニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)も、前回の平均視聴率は12.9%。レベルでは箱根よりも高いはずなのに、視聴率に関しては“ねじれ現象”が起こっている。

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