超難関「気象予報士」は実際使える資格なのか 予報の仕事をしているのは1割程度

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気象予報士なら、気象情報を正しく活用して防災に生かすアドバイスもできる(撮影:今井康一)

毎年3月と10月の合格発表時に、最年少合格者の年齢やタレントの合格者が話題になる気象予報士試験。合格率約4%の難関といわれていますが、せっかく取っても活用する場がないという声も聞かれます。

気象予報士という国家資格は、気象業務法の改正によって1994年から導入されたものです。それまで、予報業務は気象庁の予報官しか行うことができませんでしたが、この資格ができたことで、気象庁長官の許可を受けた民間の気象会社で働く気象予報士でも、予報業務ができるようになりました。

老若男女が受験する気象予報士試験

気象予報士の資格を取得するには、年2回行われる気象予報士試験に合格しなければいけません。この試験は、近年では合格率が約4%と、難関だといわれています。1回で合格することはまれで、何度か受験して合格する方法が一般的です。

試験科目には学科一般、学科専門、実技があり、学科一般か学科専門に合格していれば、次回と次々回の受験では合格した科目が免除されます。合格するまでの時間に個人差はあるとはいえ、「天気が好き」という気持ちがあれば、いつかは合格への道が開けます。興味のある方はどうか、合格率約4%という数字にひるまず、試験に挑戦してみてください。

2017年1月1日現在で、気象予報士試験の合格者総数は9970人。2017年の3月10日に新たな合格者が増えますが、最近では合格者数が130人前後となっているので、この3月で1万人を超えることになると思われます(といっても、資格を持っている方が亡くなることもあるので、気象予報士試験合格者数=気象予報士の数ではありません)。

気象予報士試験は、いったいどんな人が受験するのでしょうか。

試験場の大部分を占めるのは中高年の男性。そして、その次に目立つのは気象キャスター志望と思われる若い女性です。休憩時間には、女性トイレではなく、男性トイレの前に行列ができるという異様な光景が繰り広げられます。実際に合格者の女性比率は約13%(気象業務支援センターによる2017年1月1日現在の統計資料より)と小さいので、男性トイレの前に行列ができてもおかしくはないでしょうね。

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