超難関「気象予報士」は実際使える資格なのか

予報の仕事をしているのは1割程度

男性の受験者の中には「昔から天気が好きだった」という人や、資格マニアが数多くいます。定年後に時間ができたので挑戦してみようという人が多いのですが、合格者のボリュームゾーンは20~40代。1日がかりの試験は体力勝負です。私も、試験の最後のほうは目がかすんで、頭がボーッとしてしまったのを覚えています。

また、気象キャスター志望というわけではないけれど、「子育てがひと段落したので」ということで受験する主婦もいます。こちらは、受験会場ではあまり見かけませんが、女性合格者のかなりの割合を占めています。このような主婦の合格組は、もともとは理系の技術者や教育関係者で、結婚や出産を機に家庭に入ったという経歴の持ち主であることが多いです。

気象予報士資格は、受験資格が特にないため、中学生の合格者がニュースになることもあります。日本中から老若男女が受験するため、気象予報士の会合にはさまざまな業種・職種の人が集まり、まるで異業種交流会のようです。

やっと資格を取っても仕事がない

では、いざ資格を取った人はどのような仕事をしているのでしょうか。気象予報士と聞くと、気象キャスターや、民間の気象会社で働く人をイメージするかもしれません。が、このような仕事に従事している人は、残念ながら合格者のほんの一握り。やや古いデータですが、気象庁が2013年度に実施した「気象予報士現況調査結果」を見ると、民間の予報業務許可事業者(気象会社)で働く人は7.6%、テレビ局や新聞社などの報道機関で働く人は3.3%となっています。

こういったことが、「取っても仕事につながらない資格」というイメージを強めており、受験者数も合格者数も年々減少傾向にあります。気象予報士としては、資格の人気が低下していくのを見るのは寂しいものです。

私は多くの気象予報士の方々との交流がありますが、具体的に気象予報士の資格を取った人が、資格をどのように活用しているのかは、ある一定の傾向があるように感じます。

まずは、「就職・転職組」です。これは若い世代によくみられます。学生のうちに資格を取った人、社会人になりたての人などは、気象キャスターになることが多いです。そして、30歳前後の人は、気象会社に転職する傾向にあるように思います。

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