iPhoneの「天気アプリ」はなぜ当たりにくい?

アプリによって予報が違うのにはワケがある

iPhoneの「天気予報アプリ」がなぜか当たらないような気がするのはなぜ?(写真: 尾形 文繁)

iPhone をお持ちの方の中には、標準装備されている天気予報アプリを毎日チェックしている人も多いでしょう。でも、この天気予報アプリは、どうも当たりにくいと感じたことはありませんか?なぜそう感じるのか、気象予報士の資格を持つサイエンスライター、今井明子がお答えします!

天気予報はコンピューターだけではできない

iPhoneに標準装備されている天気予報アプリは、デザインが美しく、スッキリとしていて見やすいですよね。だから、わざわざほかの天気予報アプリをインストールせずに、毎日見ている人は少なくありません。でも、この天気予報は当たりにくいと、インターネット上でちょくちょく話題になります。なぜ、当たりにくいのか、当たりやすい天気予報アプリは何なのかは、多くの人が気になるらしく、私のところにもよくそのような質問がよせられます。

そもそも、アプリによって天気予報が違ってくるのはなぜなのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。その「謎」を解く前に、天気予報がどのようにできるのかを説明しましょう。

数値予報のイメージ図。地表から上空までの大気を格子状に区切って計算している(出典:気象庁HP)

まず、天気予報はスーパーコンピューターで計算された「数値予報」と呼ばれるものが土台となっています。これは、地球の大気を格子状に区切って、その格子上の点ごとに、温度や湿度、風向・風速などの観測値に基づいた値を入力します。そして、物理法則に基づいた計算式を使い、その値が今後どのように変化するのかを計算するのです。

ただ、この数値予報の結果は、そのまま天気予報として出せるものではありません。実際にはコンピューターでは再現しにくい細かい地形の影響を受けて、数値予報の値よりも雨や風などが強まったり弱まったりするからです。

そこで必要になってくるのが人間の力です。気象庁では予報官が、民間の気象会社では気象予報士が数値予報をもとに、その地域の特性を頭に入れながら予報を修正し、皆さんのもとに天気予報として届けられます。つまり、たとえ土台となる数値予報は同じであっても、予報を出す人間によって天気予報が変わり得るということです。

さらに、天気予報アプリは、情報提供元となる民間気象会社(または気象庁)がアプリごとに違います。民間気象会社は、気象庁の持つ観測網とは別に、独自の観測網を持っていることもあります。その観測値も参考にした天気予報を出せば、気象会社によっても天気予報の的中率は変わってきます。アプリごとに天気予報の的中率が違ってくるのは、こういった理由があります。

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