仕事のできない人は相手の話を聞く力がない 「正しい敬語」ちゃんと使えていますか
ここでは実践的な3つのテクニックをご紹介しましょう。
1 「相づち」で承認欲求を満たす
相づちは、相手に「話をしっかり聞いている」ことを伝える重要なサインです。「はい」や「ええ」といった相づちは、例えるなら相手の投げたボールが確実に届いたことを知らせるミット音のようなもの。これがないと、相手は自分の言葉が本当に伝わっているのかわからず不安になります。
さらに、相づちの効果をもう1つ。「はい」「ええ」を繰り返すだけではなく、会話の内容に応じて「さすがですね!」「とてもよくわかります」「それは存じませんでした」といった「共感(感動)を表す一言」を入れてみましょう。人は誰でも、自分の話を聞いてほしいもの。それだけで相手の承認欲求は満たされ、会話が弾み、雑談もうまくいきます。
2 「応答」の変化で差をつける
日常会話だけでなく、命令や指示を聞くときでも好印象はつくれます。
若い人は多くの業務を上司や取引先の指示を仰ぎつつ進めていくと思いますが、返事が「わかりました」「ありがとうございます」だとしたらもったいない。「わかりました」は「承知しました」「かしこまりました」に、「ありがとうございます」は場合に応じて「恐れ入ります」と言い換えてみましょう。どちらも仕事に取り掛かるうえでの緊張感が伝わり、相手に「任せられるな」と思わせられます。
言葉を口にするときは
このような応答のバリエーションは、ほかにも知っておくと大変便利です。上司や取引先が、贈り物をくれたときは「ありがたく頂戴いたします」、自分のために動いてくれたときは「お言葉に甘えさせていただきます」、褒めてくれたときは「おかげさまで……」と、感謝の気持ちを伝えるだけでも、さまざまな形で適切な言い換えができます。
一流と呼ばれる人ほど、自分の言動に対してどのような言葉で応答してくるかで、ビジネスパーソンとしてのレベルを見抜くもの。どれだけ言葉のチョイスに幅があるかで、大きな差が開くのです。
3 話の最後に「確認」する
たとえば、あなたが上司や取引先から業務内容の説明を受けたとします。このとき頭の中で完璧に内容を理解できていたとしても、必ず最後に「承知しました。では〇日までに××をお送りいたしますね」と声に出して確認しましょう。やることは、相手から聞いたことを手短に復唱するだけ。とても簡単ですが、これだけでミスは激減し、相手は確実に伝わったことに安心します。
忘れてはならないのは「言葉遣いは“心遣い”」だということ。敬語を覚えることも大切ですが、本当に心のこもった受け答えなら多少の間違いは目をつぶれるものです。反対に、上辺だけの相づちは、ばかにされた気分になる最低のコミュニケーション。言葉遣いには、その人が仕事や他人に対して、心の中でどのような目を向けているかが表れます。
つまり言葉を口にするときは、あなたの心の中ものぞかれているのです。
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