「2017トランプショック」に今から備えよう 相場が大きく振れても慌てない投資法とは?

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渋澤:トランプ大統領が「ビジネスマンだから」と言うのは、ビジネスマンに対する冒瀆ですよ。不動産王でもなく、レバレッジ魔王というべきでしょう。

藤野:破産するか、それとも成功するか。

中野:過去、4回も破産申請をしていますよね。

藤野:本当のビジネスマンはウィン・ウィンの関係を目指しますが、トランプ大統領は「勝つか負けるか」ですからね。

トランプショックがやってくる!?

渋澤:冷静にマーケットへの影響を考えると、トランプ相場は減税とインフラ整備に対する期待感で上がっているだけです。インフラ整備よりは、やはり減税に対する期待感のほうが高いように思えます。

今回の大統領選挙と同時に行われた上下両院選挙では、両院とも共和党が多数を占めたため、ねじれがないと言われていますが、決してそんなことはない。ねじれはあります。今回のトランプ大統領を支持した層は、中低所得の白人ですが、ご自身を含め、任命した閣僚は大金持ちが目立ちます。減税による効果は、一部の大金持ちにとっては非常にメリットのあるものですが、支持者の多くを占める中低所得層にとっては、皆無といってもいいでしょう。

また、減税するといっても、共和党の本流は財政赤字拡大には難色を示すでしょう。今までの状況を根本的にひっくり返すのは困難です。オバマ前大統領は、「チェンジ」というスローガンを掲げながらも、結局は大きく変えることができなかった。おそらく、トランプ大統領も同じ壁にぶつかるのではないでしょうか。

中野:行き詰まったとき、彼は今以上に過激になるのが怖いですね。それだけ、マーケットの振れ幅も大きくなります。このようなマーケットですから、まずは「動かざること山の如し」で、どっしり構えた人のほうが、結果的によい成果を得られると強く感じています。

渋澤:西暦の最後が7の年は、マーケットであまりよいことが起こらない傾向がありますよね。1987年はブラックマンデーでしょ。1997年はアジア通貨危機があり、2007年はサブプライムショック。そう来ると、2017年はトランプショックではないかなどと、身構えてしまいますが、後世まで語り継がれるようなショックが起こらないことを、ただ祈るばかりです。

もしボラティリティ(変動)が高くなったとして、相場の流れに乗るサーフィンをやろうとしても、なかなかうまくいくものではありません。途中で振り落とされるのが関の山です。だから、一発で大きく取りに行くのではなく、積み立てるのがいちばんいいのだと思います。特に大きく下げたときは冷静に買っていますから、チャンスを逃さないですしね。

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