渋澤:ただ、白人でも、トランプ大統領の発言に怒りをぶつけている人は大勢いますから、一概にすべての白人がトランプ大統領を支持しているわけではないことは、覚えておいたほうがいいでしょう。今回、トランプ大統領を支持した人というのは、人生の中で1度も米国国内から出たことがない人たちが多いんじゃないかと推測しています。
いや、米国どころか、州の外にも出たことがない人もいます。アメリカに対するイメージって、どうしてもニューヨークやワシントンDC、カリフォルニアという大都会が先に立ちます。でも、基本的に米国って、大いなる田舎なのです。そこに住んでいる人たちが、今回の大統領選挙でトランプ大統領を支持したのです。
中野:私たちが普段接している米国のニュースって、どちらかというとニューヨークやカリフォルニアのものがメインで、マスコミと接しているだけだと、その他の州の情報はどうしても入りにくいですよね。
渋澤:私は今の社会を格差社会ではなく、隔離社会だと考えているのです。それは日本の「マイルドヤンキー」と呼ばれている人たちも同じではないでしょうか。インターネットが普及したことによって、自分の気に入った情報しか取ろうとしない。しかもネットで取れる情報の範囲内しか見ていないのに、物事のすべてを知っているかのような気になっている。
それでも十分に生きていける時代なのです。結果、許容できる社会の幅がどんどん狭くなっているように思えます。
質の高い投資対象を持ち下がったら買い増す姿勢を持つ
中野:トランプ大統領がいつまでもつのかはわかりませんが、とにかく彼が大統領職に就いているかぎり、マーケットのボラティリティは高まるでしょう。こうした中で生き残るには、質の高い投資対象を持っているかどうかが、大きなカギを握ります。それは個人投資家だけでなく、運用の現場にいるファンドマネジャーやアナリストも、心しておくべきでしょう。
渋澤:長期で見れば、次の波を待つこともできますしね。
藤野:下がったとしても手放さないこと。下げたら、むしろそこで買うくらいの姿勢で臨むべきだと思います。もちろん、いい銘柄を持つことが前提ですが。
渋澤:ボラティリティの高いマーケットだと、どうしても相場の波に乗ろうとしてしまいがちですが、それをやろうとすると失敗に終わります。その点、定額積み立て投資は波に乗ろうなどと考えなくても、結果的に波に乗るような取引を行いますから、まさに今のような相場環境においては、有効な投資法だと思います。
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