また、C君の場合でもB君と同じように、彼女との将来計画が就職活動に影響を及ぼしている。彼は「早めに結婚することで会社での飲みの付き合いなどに影響が出るかもしれない」と話す。それでも彼はワーク・ライフ・バランスを重視して就職先を決めたという。なぜなら「彼女の子育ての負担を少しでも減らしたいから」。そのために接待がなく、社内の飲み会も激しくなさそうな会社と部署を選んだという。
そういったC君の「結婚して子どもをつくり、幸せな家庭を築くこと」への願望の背景にも、彼の育った家庭環境があるかもしれない。B君とも似ているが、C君の家庭は、両親ともに優しく家族みんなの仲が良い、温かい家庭だったという。付属の名門校から大学に上がってからも、留学など自由にやりたいことをやらせてもらえた。そういった家庭で育ったからこそ、自分も「幸せな家庭を築きたい」「親にしてもらったことを自分の子どもにも返したいと思う」のだという。
C君がTwitterに投稿した、プロポーズを報告したツイート(指輪を持つ彼女の写真付き)には友人たちからの200件近くの「いいね」がついていた。早めの結婚やプロポーズが同世代の若者たちから支持されているのかもしれない。
若年男性が早く配偶者を定め、結婚を望む理由
ここまで、20代前半での結婚を視野に入れ、人生設計まで行う若者男子についてレポートしてきた。
彼らはなぜそんなに早く配偶者を定め、結婚を望むのだろうか。その理由の1つにB君が挙げたような「共働き家庭の一般化」が考えられる。今の若者世代は、自身の親も共働きという環境で育ってきたケースが多い。そうした中で、「結婚は男性がある程度稼げるようになってから」とは考えず、ダブルインカムが当たり前だからこそ収入面での結婚のハードルが下がっている、ということがいえるかもしれない。
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