トランプの大転換で沖縄米軍は台湾へ移るか

「一つの中国」否定で見直される台湾の価値

トランプ大統領は20日の就任式後、矢継ぎ早に、安全保障や外交、貿易で、前例を次々と覆している(写真:REUTERS/Carlos Barria)

米国のトランプ新政権は発足直後から次々に新方針を打ち出している。

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米中関係では、トランプ氏が大統領就任以前に述べた、「米国はなぜ『一つの中国』に縛られなければならないのかわからない」「『一つの中国』に関する原則も交渉対象となる」といった発言が注目されている(それぞれ1月11日のFOXテレビ、13日付のウォール・ストリート・ジャーナルなど)。しかもこの関連で、「沖縄に駐留している米軍を台湾に移すべきだ」との意見が出てきている。一見、途方もないことのようだが、理由がないことではない。

まず「一つの中国」の原則を確かめておこう。それには「中国」「中華人民共和国」「台湾」を区別する必要がある。特に「中国」と「中華人民共和国」は、同じ意味で使われることが多いので、その区別は重要だ。さらにこれらのほか、「中華民国」もあるが、本稿では特に断らないかぎり、「中華民国」と「台湾」を区別せず、単に「台湾」と呼ぶこととする。

いくつも存在する中国の定義

「一つの中国」というが、「中国」という名称の国はない。現在ないだけでなく、太古の昔からなかった。一方、「中華人民共和国」は実在する国家だ。以前の「清」「明」「唐」なども実在する国家であった。

では、「中国」はまったく存在しないかといえば、それは微妙な問題で、「中華人民共和国」政府は、存在するという立場であり、その立場に立って、中華人民共和国も台湾も、中国に属すると主張している。しかし現実には、大陸は中華人民共和国が支配し、台湾島は中華民国が支配しているので、主張でなく目標にすぎない。そこで中華人民共和国は、「一つの中国」を標榜して、台湾を中華人民共和国の下で統一したい、と考えているのだ。つまり、中国、イコール中華人民共和国、イコール”中国大陸プラス台湾島”にしたいのだ。

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