「自己」は哲学や心理学で使われる言葉で、辞書では「同一性・統一性をもった存在自身」と説明されている。要するに「小学生の時の自分」「高校の時の自分」「1年前の自分」「今日の自分」は、時とともに成長しつつも同じ自分(自己)であるということだ。
タイプを間違えて応募してくる学生
就活では、自分にあった業種、職種、企業を探すために、「自分のタイプ」を探索するのが自己分析の作業となる。これまでの経験を振り返って、人に伝えるために言葉を探して物語を作り、エントリーシート作成や面接の武器にする。
企業がなぜ学生に自己分析を求めるのだろうか? それはタイプを間違えて応募してくる学生が迷惑な存在だからだ。採用担当者は過去の経験から、自分のタイプと志望が合わない、ミスマッチな学生が多いことを知っている。そういう学生は迷いが多く、まったく異なる業種の企業にいくつも応募をする傾向がある。
ただ、そんな腰の定まらない学生を企業側が見抜けるかというと、短時間の面接ではなかなか難しい。見かけの元気さにほれて内定を出したものの、学生に逃げられてしまった経験を人事なら誰だって持っている。さらに入社しても「こんなはずではなかった」とすぐに辞める新入社員もいる。企業が採用にかけたコストは台無しになるが、若者にとってもキャリアの入口でのつまずきはロスである。きっちり自己分析してほしい。
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