ただし自己分析にこだわりすぎるのもよくない。そもそも20代の若者の人生はこれから。企業が望むのは学生がミスマッチすることなく就活してくれることだ。
自己分析と並行して企業研究を進めるのが就活の王道だが、企業研究で重要な指標が採用実績だ。いままで先輩が入社している企業なら、自分が入社できる可能性がある。実績のない企業への応募は、入社確率は低くなる。採用担当者も求人票やOB・OGの就職状況を把握することをすすめている。
身内は緊張しない、目上の他人と話せ
自己分析や企業研究とともに人事担当者が推奨するのがOB・OG訪問だ。コメントを読むと、その目的を「業界情報の収集」としているが、自己分析にも有益である。自己分析は過去のエピソードをもとにすることが多く、先生や親、友だちからの話をまとめる。しかしこれらはすべて自分が知っている身内の人。緊張することなく話せるだろう。が、社会人になると、知らない他人との会話が多くなる。目上の他人と話すとき、きちんと話せるかどうか、どういう言葉づかいになるか。これも自己分析の一種であり、面接の練習にもなる。
「学生生活を充実させるべきだ」という意見は、規模が小さい企業に多い。その内容を読んでみると、「3月までに学生が準備しておくべきこと」というよりも、「こんな学生に来てもらいたい」というメッセージが託されている。採用担当者は学生との新鮮な会話を期待しているが、実際には紋切り型のトークしか話せない学生ばかりでうんざりしているという。”就活トレーニング”に毒されない学生に来てもらいたいと願う採用担当者は多いのだ。
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