就活生注目!3年後離職率が低いトップ200社 平均31.9%、辞める新入社員が少ないのは?

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「入社からの3年間離職者がゼロ」、すなわち3年後離職率が0%の会社は100社にのぼる。そのうち、2013年の入社者が220人と最も多い、中国電力が1位となった。以下、入社者が多い順に、2位みずほ情報総研、3位日立パワーソリューションズと続く。以下4位の塩野義製薬、5位の任天堂までが入社者50人以上だ。

894社の3年後離職率平均は11.1%。業種分類別で最も低いのは、電力・ガスなどのエネルギー(4.1%)で、18社のうち12社がトップ200に入った。逆に最も高いのはデパートやスーパーなどの小売(22.9%)だ。とはいえ、阪急阪神百貨店(26位)のように離職者がゼロの会社も存在する。業種平均は業種の優劣ではなく、個々の会社と属する業種の平均とを比べることなどで参照するとよいだろう。

なお、それ以外の業種分類の平均離職率は、メーカー8.3%、マスコミ・メディア9.3%、情報・通信・同関連ソフト11.3%、サービス11.5%、金融11.7%、コンサルティング・シンクタンク・リサーチ12.3%、建設・不動産12.7%、商社・卸売業14.5%となっている。

一方、今回の調査では、2013年入社者なしの場合を除けば、281社が非開示(誌面では「NA」として掲載)だった。業種別の傾向を見ると、建設・不動産は9割以上の会社が開示しているが、金融は半分にも満たない。非開示の理由は業種や会社ごとでさまざまなはずだが、数値がよければ積極的に開示するのでは、と考えるのが一般的だろう。

業種平均の離職率と比較してみる

3年後離職率を確認するうえで注意してほしいポイントが2つ。まずは、母数の入社人数が少なければ、数値のブレが大きくなることだ。極端な例だが、入社3人に対し離職者1人の場合、それだけで3割を超える計算になる。入社人数も合わせて確認しておきたいところである。

もうひとつは、数値の小さな違いにはあまり神経質にならなくてよい、ということ。入社者が20人で離職者1名の場合、離職率は5.0%だが、同21人なら離職率は4.8%となる。後者は前者に比べて0.2ポイント低いのは間違いないが、だからといってより「働きやすい」と判断するのは、やや短絡的だろう。

なお、就職四季報・総合版、同女子版には、2013年入社者に加え、2012年入社者の計2期分の3年後離職率を掲載している。あわせて見ることで、より実態を把握することができるはずだ。

「最新!『新卒を多く採用する』200社ランキング」(12月5日に配信)でも触れたが、これから就活を始める皆さんは、今回の200社のうち、知っている会社を何社見つけただろうか。前回に比べて知らない会社が多いと感じる人は少なくないはず。新卒で100人以上採用するような規模でなくても、特定の分野でトップシェアを誇る商品や事業を持つなど、いわゆる”隠れ優良企業”の存在にも気付いてほしい。

まずは企業を知り、そのうえで働きやすさや待遇、規模など、さまざまなデータを通して、自分に合うかどうか確認していくこと。これこそが企業研究の鉄則といえる。就職四季報を手に、自分に合った会社をぜひ探していただきたい。

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