世界の大富豪が唸る「名執事」のサービス哲学 コンビニと出版社の勤務経験が基礎になった
大富豪を満足させる極上のサービス
――(スーツ姿を見て)いつも、その格好でお仕事されるのですか。
新井直之氏(以下、新井氏):今日は執事をいちばんイメージしていただきやすい服装で参りましたが、いつもこうした格好をしているわけではございません。執事というと、マナーや所作の方に目が向かれがちですが、お子様の送り迎えなど、場合によっては、シャツにジーンズというTPOに合わせた姿でお仕事をすることもあります。
私どもは日常生活から冠婚葬祭、旅行、留学の同行、プライベートな催しまで、お客様に成り代わり、あるいは補佐役として、あらゆる事柄に対してご要望にお応えしておりますが、一番大切なのは姿や形ではなく、ご主人様、そのご家族に満足していただくことです。そしてそれが、どんなご要望であってもお応えするのが、執事の仕事であり喜びでもあります。
ある時、外国のご主人様が本国へ帰る直前のお土産に「お気に入りの飲料500本とフーセンガム1000個」をご要望されました。そのオーダーを受けたのが、成田出発の2時間前。スタッフをフル動員し、途中にあるお店というお店に片っ端から連絡し、どうにか確保してお渡しすることが出来ました。さすがに想定外でしたが、こうした「想定外のご要望」にも、ご満足頂ける対応をするのが執事の務めです。