「相場の30~40%でも売れない」管理組合理事の“独裁”で悪評吹き荒れた渋谷一等地マンションの住民が受けた理不尽な支配(後編)
活動の自粛…最も辛い半年間
2020年2月の総会を終えて、有志の会の一部メンバーは手応えを感じていた。次回の役員改選で、勝負をかけられるのではないか。そんな感触をつかみつつあった。最大の理由は平時の総会の参加者が増えてきていたこと。加えて、委任状の集まりが80に届いていたことだった。
しかし、新型コロナウイルスの蔓延により、集会や活動に大きな制限がかけられることになる。以前より、活動資金を得ることも重要課題であった。2019年に会則を作り、自治会で口座を開設した。これを最後に、集会所の閉鎖に伴い、月に2度開いていた集会は自粛を余儀なくされる。
「最も辛い時期を挙げるなら、2020年3月からの半年間ですかね。そもそも満足な活動がほとんどできなかったので。これまで苦労して積み上げてきたものが手から崩れ落ちていくような感覚でした」手島は、後にこう振り返っている。


















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