ドイツのクリスマスは知れば知るほど奥深い その「終わり」は新年に迎える

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日本のクルミは堅いため、この人形で無理に割ろうとしないでください(写真:cvalle / PIXTA)

81. 兵隊姿をした「くるみ割り人形」や、お香を炊くことで丸い口から煙を吐き出す「スモーカー人形」も定番だ

82. 飾り付けが終わり、居間がクリスマス一色になったら、ツリーの下に家族全員がプレゼントを置いていく

83. プレゼントは親から子のみならず一人ひとりがそれぞれに宛てて用意し、自らラッピングしてカードを添える

84. ディナーの定番は鴨や七面鳥だが鯉をワイン・ベースの煮汁で煮た「カルプフェン・ブラウ」という魚料理も

85. クリスマスに欠かせないドリンクといえば、アドベントのマーケットでも必ず屋台に並ぶ「グリューワイン」

86. ドイツでは白ワインが主流だが、グリューワインは赤ワインにオレンジ、リンゴ、香辛料等を加え温めたもの

87. 好みで砂糖を加えるが、クリスマスパーティでは赤ワイン2~3本分をまとめて作り魔法瓶で保温しておく

88. ドイツのクリスマスにクッキーは欠かせないが「レープクーヘン」は香辛料を練りこんだ大きめのクッキー

89. レープクーヘンの歴史は古く中世から伝わるお菓子で、ニュルンベルクのものが元祖といわれている

90. 一方、クリスマス前に各家庭で用意される「プレッツヒェン」は星や月、花型をした厚みのあるクッキー

待ちに待ったプレゼント交換の時間

91. イブの夜、夕食が終わるとドイツの各家庭ではみんなが待ちに待ったプレゼント交換の時間がやってくる

92. クリスマス音楽といえば『きよしこの夜』が知られるが、この曲を有名にしたきっかけもドイツにある

93. 歌詞を担当したヨーゼフ・モアとオルガニストのフランツ・クサヴァ・グルーバーが初演奏したのは1818年

94. ザルツブルグ郊外の聖ニコラス教会でのことだったが、のちにチロル地方のマウラッハーがドイツで演奏

95. チロルの音楽家を引き連れライプツィヒで行われたマウラッハーの演奏は大成功をおさめ、一躍人気曲に

96. 『きよしこの夜』はそのまま世界中に広まり、今日では300を越える言語・方言に翻訳され歌い継がれている

97. ドイツでは12月25日・26日は祝日とされ、近くの親族の家を訪問したり、墓参りをして静かに過ごす

98. クリスマスの終わりは1月6日の「三王来朝の日」で、それまでの期間中ずっとツリーは飾られ続ける

99. 「三王来朝」とは、キリストの誕生を聞いた三賢者が星に導かれて厩舎を訪問したことに由来している

100. 家庭では1月6日に総出でツリーを片付け、一連のクリスマス行事が終わりを迎えると新しい年が始まる。


(文:寺田 薫/モノ・マガジン2016年12月2日号より転載)

参考文献・HP/『クリスマスの文化史』(白水社)『ドイツ・クリスマスマーケット案内』(河出書房新社)『ドイツ クリスマスマーケットめぐり』(産業編集センター)、ドイツ連邦共和国大使館・総領事館、ニュースダイジェスト、地球の歩き方ほか関連HP
モノ・マガジン編集部

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『モノ・マガジン』はワールドフォトプレス社が発行するモノ情報誌。原則、隔週で発行している。公式サイトhttp://www.monomagazine.com/

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