「あなごクン」は町おこしの起爆剤になるか 大阪府堺市から、「あなごのおいしさ」を発信

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そこで手始めに、堺の帝塚山大学と共同で体に良い「あなごちらし寿司」を開発しました。続いて関西大学と共同で「あなごパイ」ネーミングプロジェクトを立ち上げました。産学連携により、若年層にあなごを知ってもらおうという意欲的な活動が始まったのです。

また、この6月から3カ月連続で「松井泉あなご祭」を堺本社で開催しました。限定朝煮込あなご特別販売から生簀(いけす)のあなごとの触れあい体験コーナー、また現在開発中のあなご飯試食など、ユニークな催しが人気を呼びました。社員にとっても、自らアイデアを出して催しを行うので、やりがいも大きいと言います。お客様にあなごの魅力を知ってもらうと同時に、会社の活性化にもつながる、という一石二鳥の試みです。

廃棄処分していたあなごの頭を使いまったく新しい商品ができないかと考え、コラボ企業と開発したのが「あなごパウダー」です。このパウダーを使い、いりこや野菜などを加えたのが「あなごふりかけ」、おこげ専門メーカーとの出会いで生まれたのが「塩あなごおこげ」、さらにせんべい製造メーカーと共同開発したのが「あなごせんべい」です。この3品、いずれも「おおさか地域創造ファンド」助成金を活用したプロジェクト「大阪商品計画」の中で開発されました。産官が協力した地方創生のひとつのモデルケースだと思います。

おいしいあなごで人が幸せな気持ちになれるよう

また松井社長は来年「全国あなごサミット」を開催することも企画しています。あなご自慢の全国の自治体に声をかけ、これからのあなごについて語り合うと共にご当地自慢のあなご料理を食べ尽くす、というイベントです。これを、ほとんどあなごの取れない堺でやるところがミソです。全国レベルでのあなごの資源保護、伝統のあなご加工技術の継承を目指しています。

松井社長は、「あなご屋に生まれ、育ててもらった両親に感謝しています。そして私は、あなご屋であることが幸せだと思っています。これからも、おいしいあなごで人が幸せな気持ちになれるよう頑張っていきます」と言われます。卓抜な発想と行動力で、おいしい堺のあなごを全国に発信しつづけてもらいたいと思いす。

ちなみに11月5日には、ほかに縁結びの日(島根県観光協会が制定)、いい男の日(資生堂が制定)、いいリンゴの日(青森県が制定)などの記念日でもあります。また、あなごの日は以前、大阪市のグリーンフーズの制定した7月5日というものもありましたが、当社が事業停止したのに伴い消滅し、現在あなごの日と言えば、本稿で取り上げた11月5日「おいしいあなごの日」のみです。

竹原 信夫 日本一明るい経済新聞 編集長

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たけはら のぶお / Nobuo Takehara

有限会社産業情報化新聞社代表取締役(日本一明るい経済新聞編集長)。1971年3月、関西大学社会学部マスコミ学科卒、同年4月にフジサンケイグループの日本工業新聞社に入社。その後、大阪で中小企業担当、浜松支局記者などを経て、大阪で繊維、鉄鋼、化学、財界、金融などを担当。1990年4月大阪経済部次長(デスク)、1997年2月から2000年10月末まで大阪経済部長。2001年1月に独立、産業情報化新聞社代表に。年間約500人の中小企業経営者に取材、月刊紙・日本一明るい経済新聞を発行している。
 

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