世に数多く存在するサービス業の中で、ホテル業は最高レベルの接客技術が求められる業界といえるだろう。そのホテル業にどんな人がどんな理由で飛び込んでいくのか。2012年にプリンスホテルに新卒で入社した白須鉱一さんに質問をぶつけてみた。大学では法律学を学んでいたそうで、当初はホテルに就職するつもりはまったくなかったという。
ホテルの現場研修を経て配属
「就職活動では金融業界を中心に回っていましたが、どうもしっくりする会社が見つからなかった。そこで自分を見つめ直してそれまでの人生の棚卸しをしてみたんです。すると祖母が福島県の猪苗代湖の近くで旅館業を営んでいて、幼いころから毎年、その旅館に泊まるのを楽しみにしていたのを思い出したんです」と、白須さん。その記憶からホテル業に興味が生まれ、内定、就職という運びになった。
どのホテルでも同じことをしているだろうが、全社員はまずホテルの現場で研修を積み、接客の基本を覚えていく。プリンスホテルの場合、2カ月間にフロントやレストラン、ブライダルなどをはじめ、さまざまな部署を回り、どんなサービスが行われているか、よい接客をするにはどうすればいいかを実地で学んでいくという。
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