週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

富裕層が頼る「タワマン節税」に潜むリスク 価格が「変わらない」「上がる」前提でいいのか

5分で読める
  • 清田 幸弘 ランドマーク税理士法人代表税理士
2/3 PAGES
3/3 PAGES

依然、「タワーマンション節税」は有効な節税策であるのでしょうが、私はこのスキームについて、根本的なリスクを多くの人が見逃しているような気がしてなりません。

財産の価値が上がることを前提にした節税策に注意

『お金持ちはどうやって資産を残しているのか?』(あさ出版)。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

この「タワーマンション節税」は、マンションの市場価格が「変わらない」もしくは「上がること」ことが前提です。マンションの価値が下落すれば、マンションを売っても、損をすることがあります。「相続税は下がっても、財産はそれ以上に減ってしまう」ことになりかねません。近年は首都圏を中心とした新築マンション価格が高騰していますが、これを「バブル」だと指摘する声は少なくありません。「バブル」だったとしたら、いずれはじけ物件価格は下落に転じかねません。

相続税に関連して、相続時精算課税制度という、生前贈与を促す制度があります。これも、贈与財産の評価額が、生前贈与をしたときよりも「上がっていく」ことで初めて節税になるため、むやみに利用することは、リスクがあります。

「タワマン節税」のように世の中に出回る、さまざまな節税のスキームには、実は財産の市場価格や評価額が「変わらない」もしくは「上がること」を前提にしたものが少なくありません。しかし、その前提が本当に正しいのか、しっかり吟味することが大切です。これは富裕層だけに必要な知識・視点でもありません。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象