東京23区「マンション値上がり額」トップ500 上位は億ション並ぶがファミリー物件の姿も

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湾岸エリアにタワーマンションが林立する港区の高級物件は、値上がり額が大きい(写真:まちゃー / PIXTA)

日本で最も人口が多く、日本で最も地価が高い東京都には5万3000棟を超える分譲マンションが立ち並んでいる(東京都調べ、2013年時点)。中には1件当たりの分譲価格が1億円を超えるような「億ション」もあり、一般的なファミリーマンションであっても地方都市に比べれば絶対的な価格は高水準だ。

東洋経済オンラインは、そんな東京都の中でも中心部となる23区内に立地するマンションのうち、値上がり額が大きい上位500物件のランキングを作成した。日本最大級のマンション相場サイト「マンションマーケット」から提供を受けたデータを基に、東洋経済オンラインが独自に試算した。

本ランキングはマンションマーケットがデータを保有している物件の新築時と最新(2016年7月)の平方メートル当たり価格の差を算出。それを物件ごとの最小と最大面積を足して2で割った専有面積と掛け合わせることで、物件値上がり額を割り出した。あくまで理論値となり、実際に物件を売り買いする際にはその通りの金額で取引されるわけではないものの、一定の目安となるはずだ。

1平方メートル当たり100万円超の物件も

1位は東京都港区の「ザハウス南麻布」。2004年に竣工した超高級マンションで1平方メートル当たりの値上がり額は100.4万円。専有面積を253.1平方メートルと仮定して割り出した新築価格は3億4992万円、現時点までの値上がり額は2億5418万円と一般庶民には、まったく想像もできないほどの金額だ。

ランキング上位にランクインしているマンションは都心の物件が多く、その土地の代表的な高級マンションで、かなりの一等地にある。たとえば港区や千代田区の物件はもともと価格が高いこともあって、値上がり額も大きくなっている。特に三井不動産レジデンシャルが分譲したマンションが目につく。

マンションマーケットの吉田紘祐社長によれば「リーマンショック後はマンションの価格が大きく下がった時期にあたり、その時期の新築マンション価格は通常より低いため、最近の価格高騰でさらに値上がり額は大きくなっている傾向があります」。

一例として、吉田社長は本ランキング3位の「アークヒルズ仙石山レジデンス」を挙げた。この物件はブランド価値が高いマンションにも関わらず、通常の価格よりも大幅に安い価格で売り出された。最近の相場の上昇も相まって、中古マンションながら新築価格の2倍以上の価格で、最近売却された実績があるという。

ランキング上位は都心部の億ションの姿ばかりが目立つが、新築価格2000万~4000万円台でも1000万円以上の値上がりを見せている物件もある。500位の「スカイコート恵比寿」(渋谷区、2003年竣工)は専有面積20.6平方メートルの小ぶりな物件ながら、値上がり額は413万円と新築時の2157万円から2割前後上がっている。 

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