職場でのカミングアウトは「両刃の剣」? 円滑なカミングアウトは企業にとってプラスなのか?

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職場でのカミングアウトは「両刃の剣」?

カミングアウト(LGBTであることを誰かに伝えること)について尋ねたところ、上司、同僚、部下といった、職場の誰かにカミングアウトしている人は、LGBT全体で38.5%でした。中でも、MTFで61.9%、FTMで54.0%であり、トランスジェンダーで非常に高い割合となりました。トランスジェンダーは、服装や振る舞い、トイレや更衣室の利用など、日常生活上の困難が多く、周囲に伝えざるをえない、または、意図せず伝わってしまうという背景があるためだと考えられます。

カミングアウト経験者(以下、経験者)と非経験者で、それぞれ「やりがい」「ストレス」「人間関係」との相関をグラフにしました。経験者と比べて非経験者は「やりがい」を感じにくく、逆に「ストレス」を感じやすい状況だということがわかります。

この2項目はシンプルな相関関係でしたが、「人間関係」はとても興味深いグラフになっています。経験者の回答は「非常に悪い」「非常に良好」にそれぞれピークがあります。つまり、職場の誰かにカミングアウトすることは、人間関係を「非常に良好」にすることもあれば「非常に悪」くさせることもある、言うなれば、「両刃の剣」であることを示しています。

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