自由記載欄には数多くのコメントが寄せられました。
「○○くんってオカマみたいで気持ち悪いよね」みたいな会話を耳にした(20代レズビアン)。
「あの人は同性愛者っぽいから、エッチすれば常連客になってくれるんじゃないか」と言われた(30代バイセクシュアル男性)。
職場における差別的な言動の主なターゲットは、ゲイ男性ないし「オネエ」であり、記載された内容の約8割でした。この「オネエ」は、ゲイ男性を揶揄しているのか、女性的な男性やMTFを指しているのか、判別できない記載も見受けられました。一方で、レズビアンや女性的でない女性に対する差別的言動も多数報告されています。
職場内の人を揶揄する言動が約3割
差別的な言動についての自由記載欄で、誰を揶揄しているのかを分析すると、職場の同僚(19.4%)、回答者本人(15.5%)など、職場内の構成員に向けられるものが3割を超える結果となりました。「(LGBTは)気持ち悪い」など、誰に向けられたものかわからない記載も多かった(47.9%)とはいえ、実際に職場の誰かを標的にした差別的な言動が、こんなにも多いことに衝撃を受けました。これらを悪気のない冗談として放置してよいのでしょうか? LGBTに関する差別的な言動は、職場におけるハラスメントのひとつとして、会社として厳正に対処すべきではないかと考えています。
また、LGBTを対象にした言動でなくとも、性差別的な物言いにひっかかりを感じるLGBTが多いこともわかりました。
「女は結婚して子どもを産むのがいちばん。早く子ども産んだほうがいいよ。結婚したいと思わないの?」(30代レズビアン)。
差別的な言動の例として、未婚者へのからかいや、女/男らしさの押し付け、一般的なセクシュアルハラスメントについての記載が目立ちました。これは、LGBTでなくとも、不快に感じる人がいるのではないかと思います。