「一番何で差がつくのか。それが主体性なのです。何か言われなくても、自分で率先してやる人が結局、成功するのです。だからこそ、“一流の育て方”とは、主体性を持たせることであり、“最強の働き方”とは自分で選んだ分野で、最高水準の仕事をすることなのです。実際、私が会ってきた成功者のほとんどは、子供のときに親から自分で何でも決めさせられてきたという経験を持っています」
その際、ポイントになるのは、「ほかの人がやっているから、自分もやる」という決断を“しない”ことだ。
「結局、成功するために一番重要なことは、自分で決断を下すという習慣をできるだけ若いころからもつことだと思います。実際、ほとんどの成功者は、子供のころからリスクをとって意思決定をしている。だからこそ、そこにオーナーシップを感じる、つまり自分で決断することの楽しさと責任を感じることができるのです。そうした自分の決断をすることを積み重ねることで、主体性が育まれていくのだと思います」
また、そのように成功したリーダーたちには、ある特徴があるという。
「私のボスには立派な人が多かったのですが、そんな多くの成功したリーダーには共通した特徴があります。一つは部下である私のことをとても尊重してくれたことです。周囲から支えられる人というのは、とても謙虚で、若い人たちも大切にしてくれます。そして、もう一つは、私の自己実現をサポートしてくれたことです。とくに今は人材不足の中で、若者の獲得競争の時代に入っています。結局、優秀な若者に、この会社、この上司のために頑張りたい、と思ってもらえなければ、リーダーとしての一流の仕事はできないでしょう」
視野を広げる毎朝の日課とは
京都で生まれ、幼いころから世界で働くことを志してきたムーギー氏が、本当に視野が広がったと思うのは慶應義塾大学在学時に、北京大学とスタンフォード大学に短期留学した時だと振り返る。
「一つの国で頭でっかちに勉強するだけでは視野が広がりません。私にとっては、実際に海外の人と触れ合ったり、海外で仕事をしたりすることが本当の意味で一番の勉強になりました」
さらに、「自分がどうなりたいのか」を考える際に、「周囲の環境に影響されることも大きい」と続ける。
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