あ、そろそろお開きのようですね。えっと、お会計が、1人3000円ずつ? やはりワリカンなのですね。おや、男性上司自らが集めています。あやしいニオイがします。ん? そしてレジまで支払いにいくようです。そこで、あ、言った! 言いましたよ! 「領収書ください」うわー経費で落とすつもりです! なのに1人3000円! この行動を部下が知ったら、彼らのモチベーションはダダ下がりですね。ほかにも営業部女子課で「ケチだと思う行動」について聞いたところ、
「私たち部下にお使いに行かせた挙げ句、そのお釣りを細かく確認しているのを見ると寒気がする」
「文房具からトイレットペーパーまで。会社の備品をことごとく持ち帰っている。横領じゃないの?」
「今日はおごると言ってくれたので、ワインを飲みたいとお願いすると、そのお店でいちばん安いハウスワインを注文された。それならワリカンでいいから、もうすこしおいしいのが飲みたかった!」
「上司と2人で営業同行。商談後の自販機缶コーヒーなのに割り勘。同期みたい?!」
ギブ&テイクを理解しよう!
でもこのようにおカネに対してケチ(セコイ)だけなら笑い話で済むことも多くあり、カワイイところもありますね。この不景気、経済的にも精神的にも課長がいちばん大変だというのは女性部下も重々わかっているのです。しかし、本当に上司に期待していること、それは「ギブ&テイク」です。
この言葉を平凡なように感じる方もいるかもしれませんが、ビジネスはボランティアでない以上、「ギブ&テイク」が基本です。そしてその中でもちょっとだけ「ギブ」のほうが多いと大きな人間関係の中で強い信頼関係として成立する、それこそが究極の「ギブ&テイク」だと思うのです。しかしこのタイプの上司は、
男性上司「うん。部下からの情報はもらうだけもらって、自分から情報は一切出さないよ。だって部下に与えてあげるだけでは育たないでしょう。だから自分からは何も与えず、俺の背中を見てついてくるのが部下なんだ。文句があるなら偉くなってから言ってほしいね」
あぁ、「与えてあげるだけでは育たない」部分を除いて、自分はギブせずに部下の手柄や成功体験だけはテイクする。部下は上司から具体的な戦術やノウハウを知りたいのに、まともに教えてもらうこともなく放任されている。これこそが、究極の「ケチな上司」だと敬遠されてしまうのも否めません。それにこの口癖……。あきれて物も言えませんね。
男性上司「うるさいな! だから文句があるなら偉くなってから言えよ!」
もはや負け犬の遠吠えですね。このコラムをご覧の方は皆、この上司より(人間的にも)偉い方々ばかりだと思います(笑)が、ここでもう一度、人と人のつながりを意識して本来の「ギブ&テイク」の意味を考えてみませんか? 「ギブ(与える)&(そして)テイク(受け取る)」私はこの順番でしか、そして上に立つ者が「ギブ」を率先せずに信頼関係は成り立たないと思います。
もしかしてここに出てくる上司の言葉に対して、失望した部下はこう反論するかもしれません。
「いや別に……。課長みたいに偉くなりたいなんて思いませんし」
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