藤野 あまりにも短期の成果を求めるブラック投資家がいるから、経営者も短期の業績に執着して、ブラック経営者になる。部下もブラック化し、ストレスからブラック消費者にも転じる。ブラック連鎖の構造ですが、これはパートナーシップの欠如が根底にあると思います。きちっと手を握り合っていないから、お互いのことを信頼できずにブラック化の土壌ができてしまう。
渋澤 じゃあ、ブラック投資家をゼロにするための運動をしよう。ブラック投資家と逆の投資家を育てるのだから、えーと、何投資家がいいかな。
中野 ホワイト投資家……? そのまんま(笑)。
藤野 う~ん、イマイチ(笑)。
「育てる」グリーン色の視点を大切に
渋澤 グリーン投資家ってのは?
藤野 あ、いいんじゃないですか。グリーンって環境などにも通じるイメージがあるし。長く育てるというイメージもありますよね。社会、企業、個人の利益配分というのは、短期的に見るとどうしても取り合いになるのですが、長期的に見れば、皆でパイを大きく育てていかなければならない。その意味では、お互いの利害は一致している。
中野 グリーン投資家、グリーン経営者、グリーン社員、グリーン消費者というように、皆がグリーン化していけば、日本も大きく変わるかもしれませんね。
藤野 「育てる」という要素はとても大事だと思います。ブラック企業は何も育てられない。社員も育てるのではなく、どんどん切り捨てていく。
中野 離職率の高さもバロメーターになるってことか。
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